2015年 9月   
  9月13日(日)何だか変な風
朝7時半からプレジャークラブは朝練である。
8時ごろ到着すると未だ朝霧は残っていて無風に近い。
練習生達は神の倉でウエイティング。
暇なので土手の平らな所だけを草刈をした。
地元の人達がやった土手の草は短く刈り込んであるので綺麗なものだ。
我々の担当区は既に10Cmくらい伸びている。

週間予報の今日は曇りと雨であったが晴れマークとなった。
昼からは風が次第に強くなる予報だ。
晴れ間が出て、ブローも入ってきて西斜面から皆さんテイクオフしだした。
穏やかな風なので、ピッチングやローリングの稽古をしている。
当然、ターゲットは狙って降りているのだがまだまだ安定しない。
NP狙いの練習生は、安全にターゲット20m以内のランディングが
課題になっているのだが、ばらつきが有り過ぎだ。
練習生には「直線飛行に入る前のアプローチをもっと真剣に考えろ!」と
口を酸っぱくして言っているのだが・・・
いい加減なアプローチでオーバーしたりショートしたり、更に悪いのは
直線飛行に入ってから振り回している!

NP生の中野さんは、年内のP証獲得に意欲を燃やしていた。
地森さんから「3本続けてターゲット(半径75Cm)を踏んだら合格!」と
高いハードルを課せられていた。
3本続けてターゲットを踏むのはベテラン達にとっても無理難題なのだが・・・
地森さんにとっては、恐らく練習時間を取る方便に過ぎなかったのだろうが、
中野さんは3本目だけ10Cm外したようだ。
地森さんに報告し、P証合格のお墨付きを貰った。
中野さんのフライトに関しては誰が見ても不安は無い。
誰もが祝福してくれるP証だと思う。
神の倉で新しいP証生の誕生は久しい限りだ。
まだまだプレジャークラブからは、P証誕生が数年は続くであろう。
神の倉の活性にとって、うれしい限りである。

12時前に、6m/Sec近い風が吹き出したのでプレジャークラブの
練習生達は飛行中止となった。
練習生の山本さんが田原さんと私を神の倉TOに上げると言ってくれた。
車回収の本田さんとNP生の中野さんも誘って神の倉に上がる。
中高年のハイカーが沢山やってきて、テイクオフを楽しみに待っている。
田原さんと中野さんが西斜面からテイクオフして行った。
私も西斜面で立ち上げて見たが、左程のリフトを感じないので一旦下ろす。
するとプレジャークラブの高木さん、斉藤さん、広大のミホちゃん、
SORAの高橋さん(女性)達がパラグライダーを担いで上がって来た。
飛ぶ気なのか?テイクオフディレクターは?
30分ほど前にプレジャークラブはフライト中止を出したばかりなのに・・・
地森さんが「上がって見ろ」とOK出したのか、彼らは飛ぶ気満々なのである。
いきなり女の子を飛ばして怪我をさせてお嫁に行けない体にしたら大変だし・・・
風は北風に変わってきて、風も少し弱くなってきたようだ。
おじさんフライヤーをダミーに使うことにした。
12時過ぎに、フライトOKにしたので、山本さんと高木さんは「待ってました!」とばかり
いそいそと準備し北斜面から飛び出して行った。
二人とも北風に変わって北斜面からテイクオフしたのに、直ぐに西斜面のほうへ
舵を切って探ったのだが、何事もなくぶっ飛んで行った。
何とか広大のミホちゃんと高橋さんはテイクオフし、
地森さんの誘導でフライトして行った。
小出さんが本日卸したてのタンデム機を立ち上げ、前を向いて
走り始めたのだが、左に寄せられメインポールに引っ掛けてしまった。
一度も飛ばないのに修理依頼となってしまった。トホホ・・・

プレジャークラブの中村さんが奥さんを連れて見物に上がって来た。
ちょこっと挨拶して、北斜面にパラを拡げる。
中村さんへの応援の為にも、気持ち良さそうなフライトを
奥さんに見てもらわないとなあ~
13時半、2~3m/Secの良さそうな風が入っているので立ち上げる。
いきなり持っていかれそうになり、北斜面最頂部まで駆け上がる。
振り向いたら浮かされ、走る間もなくテイクオフ。
対地スピードは左程なく、じわじわ右に寄っている。
此のままだと木に掛かりそうなので、左を引いて体重移動。
テイクオフの縁まで来ると急に高度が下がりながら左にスライド。
テイクオフの縁に左肩をぶっつけ、ゴープロカメラも横を向いた。
右ターンを掛け脱出。
こんなテイクオフは初めての経験だった。
運悪く息継ぎの風のシンクに嵌ってしまったのだろうか・・
中村さんの奥さんにはヤバイものを見せてしまったなあ。

前に向いてからは全然下がらず、じわじわと高度は上がっている。
キャイン!キャイン!で逃げ出しては不良おやじの名が廃る。
神の倉左尾根は、沖を廻り込まないでも超えて行けた。
鉄塔下に行くと家族連れの6名が皆で手を振ってくれている。
彼らの前でターンを切りながら、私も手を振って挨拶する。
子供達は飛び跳ねながら手を振ってくれている。
暫く鉄塔下で振っているとようやくトップアウト。
北風強風で風上に向くと対地速度は一ケタ台に落ちる。
あまり山に近寄りすぎると乱れた風になっているか?と思い少し沖に出す。
海抜650m越える頃にはゴーゴーといった風きり音になる。
丁度サーマルに入ったような音が何処に行ってもするのである。
対気速度が変わる訳でもないのにである。
廻しもしてないのに真っ直ぐ飛んでいるだけで1~2m/Secで上がる。
時々グッと持ち上げられ次にテンションが緩む。
シンク帯を探すのだが一帯で上がってる様だ。
意図に反して上げられるのは気持ち良いものではない。
喉の渇くフライトをして居るのだが、自分一人で飛んでいるので
下では皆さん観察して居るだろうなあ~
下であれこれ言っているだろうから、早々に降ろすのも癪に障る。
広大のミホちゃんがランディングの竹井さんに無線を入れている。
地森さんはテイクオフに居るらしい。
ミホちゃんは危ないので飛ばないように無線を入れる。
竹井さんが「悠々と飛んでいるように見えるが忙しいのでしょう」と
フォローの無線をミホちゃんに入れてくれている。
暫くして鍛治ちゃんがテイクオフしてレベル高度を飛んでいるが
下がりもしないでずっと飛んでいる。
小一時間飛んだし、左程楽しいフライトでもないので
降りる事にしてビッグイヤーをかける。
でもなかなか下がらない。
あちこちシンク帯を探して下げて行く。
鍛治ちゃんも降ろす様子だったのでビッグイヤーで先に高度を下げる。
アゲインストで6Km、フォローで45Kmだし、小さくアップダウンもするし
ランディングアプローチも結構緊張した。
鍛治ちゃんもランディングして来てプルプルしながら「怖かった!」と言っていた。
パラを畳んで、東屋で話して居ると川原さん、兵万さん、勇さん、
日高さん達がテイクオフして飛んでいる。
川原さんは早めに降りてきて勝手に上がっていくので嫌だったようだ。
皆さん高くは上がらないがずっと飛んでいられる状態だ。
アゲインストではパラは止まって見えるので、結構強風のようだ。
日高さんは2時間以上飛んでいた。
いつまでも飛んで居れる状態だったが、楽しいフライトではなかった。
海抜800mで小一時間で降ろしたフライトであった。

フライトログページ

YOUTUBE 動画

   

   

   

  9月20日(日)九州へ向け出発
美祢市の河田さんと田原さんがこのシルバーウイィークで
伐株山と阿蘇に行く計画をしていたらしい。
甲斐さんと私に声を掛けてもらったので二つ返事で行く事に・・・
NP生の中野さんと川口さんも行く事になった。

神の倉の練習生フライトを午前中で終わらせ、
我が家に戻る。
川口さんは東広島の新幹線駐車場に甲斐さんを迎えに行っている。
13時、皆さんで我がボンゴ(先日222,222Km記録)に乗り込む。
中野一家は下松SAで待ち合わせる。
合流して小郡ICで降りて、いつも立ち寄る美祢市の「道の駅おふく」に行く。
此処の温泉は450円!しかもJAFカードがあれば更に100円引き!

18時ごろ河田さんのお寺跡の庫裏に到着。
中野さんの湖雪ちゃんは外泊出来るので大はしゃぎ!
河田さんの奥さんの手料理で夕食。
夜は1時ごろまで川口さんと話し込む。

 9月21日(月)伐株山
7時ごろ出発し、東九州道を走り椎田ICで降りて青の洞門で
トイレ休憩。雨が降り出した!
先行している花野さんと田原さんが落ち合う場所を打ち合わせ。
11時過ぎに玖珠町の道の駅で合流。
弁当を買って道の駅のベンチで食べる。
12時過ぎ、ラーメン屋さんの玖珠スカイハイ事務局で入山手続き。
玖珠町商工会も大いに後押ししてくれているようだ。うらやましい!

13時ごろ、ランディング場を確認して、中野号を置いて
花野号とボンゴで伐株山山頂に上がる。
伐株山山頂は広く公園になっていてギャラリーも多い。
ジモピーたちも準備をしテイクオフして行った。
九州で有名フライヤーのリック(夫)とリアン(妻)も来ていた。
2013年4月28日阿蘇の大観峰でミニクロカンした時
リアンさんにピックアップして貰った。

次は神の倉勢のテイクオフ。
田原さん、川田さん、花野さん、甲斐さん、中野さん、川口さん
それぞれテイクオフし、そこそこ上げている。
皆さんのテイクオフの動画を撮影。
自分もテイクオフしようと用意する。
テイクオフは斜面で段差が多い。
キャノピーをクロスで立ち上げて一歩下がったら
アキレス腱をバットで殴られたほどの激痛が走る。
10cmの段差の縁に靴の先端が乗りアキレス腱を伸ばしたようだ。
挫いたかな?と思いつつもう一度キャノピーを立ち上げる。
今度は痛くて一歩後ろに足を出せない!
ラインをまとめて斜面を這って上がる。
それを見ていたジモピーの小野さんが片付けを助けてくれた。
ジモピーの沼田さんの奥さん(元看護婦さん)が足首の保護の為
中野さんの奥さんのスカーフで八の字に撒いて固定。
河田さん(伐株山のクラブ員)が駆けつけてくれ、ジモピーの
車で私と機体をテイクオフからボンゴまで運んでくれた。
いろいろ皆さんには迷惑をかけてしまった。
その後はボンゴの中でおとなしく寝ているよりほかなかった。

中野さんさんは初トップラン敢行。
川口さんは海抜1000m位は飛んだようだ。
中野の奥さんは花野さんに初タンデムをしてもらい
トグルも持たせて貰い360度旋回もしたらしい。

16時ごろランディング場に集合し、田原さんは
「広島に帰りましょう」と言う。
皆さん楽しみな遠征にやっと来れたので、私のせいで
広島に帰るわけにはいかない。
旅は続行しましょうと言う事で、伐株山エリアのクラブハウスに泊まる。
民家を借りているのだが、思っていたよりは内装も綺麗で
料理も出来るしコンドミニアム的に使っても良いのかな?
布団は良くないので寝袋を用意した方が安心。
一泊1500円なのでリーズナブル。
温泉はそこらじゅうに300円からいくらでもある。
夜、中野さんがアイシングしてくれた。
中野さんは以前ウェークボードのイントラをやっていて、自分も足首や膝を
随分痛めていてアイシングは慣れているようだった。
 9月22日(火)阿蘇兜岩エリア
朝様子を見に、伐株山山頂に上がる。
東の風でテイクオフが出来ない。
リックとリアンも上がってきた。
リックは東テイクオフで飛ぶ飛ぶらしい。
リックは今日は、阿蘇外輪山のかぶと岩エリア良いだろうと
言うのでそちらに移動する事にした。
河田さんは随分前に来たのでエリアの入り口が良く分からない。
一度通り過ぎて引き返し入り口を見つける。
かぶと岩エリアのテイクオフは広いランディング場と見間違えるほどで
笹や草が綺麗に刈り込まれている。
テイクオフらしきところに行くとジモピーさんが3名居たが準備はしていない。
ネイチャーランドの関係者という人が練習生を連れて上がってきているらしい。
テイクオフ場所に車が2台止まっている。
ヨガをやっているらしい。
外輪山から阿蘇山を臨みながら雄大な景色の中に自分を置き
ヨガをやって精神統一をやるのも素晴らしい事だろう。
30分してヨガの人達は引き上げて行った。

ここはトップランが基本で、ランディング場は借りてないそうだ。
既に稲が刈り取ってある田んぼに降ろして下さいとの事だった。
花野さんが電話して来て、兜岩エリアの入り口が分からないそうだ。
川口さんが入り口に走って行って道案内しに行った。
何と、利弘さんも花野さんと落ち合って一緒に来た。
伐株山に居たリックたちと昨日お世話になった沼田夫妻も
かぶと岩エリアに移動して来た。

ジモピーたちが飛び出して行ったが粘れ切れず田んぼにランディング。
リックは風を読み、トップランを繰り返していた。
条件が良くなりリックは少し上げてはスパイラルを繰り返していた。
我が神の倉勢も飛びまくっていた。
特に中野さんと川口さんはトップランが嬉しくて
ちょい飛びトップランを10回ばかり繰り返していた。
夕方近くなり、リックやジモピーたちも高く上がり始め
川口さんも同高度で遊ぶ事ができた。

中野一家はもう一日阿蘇で遊ぶようだ。
花野さんと利弘さんとも此処でお別れ。
甲斐さんが新幹線で東広島に帰るため、18時ごろ新下関で降ろす。
今夜は河田邸で泊めてもらった。
翌日帰宅。
 9月24日(木)アキレス腱断裂
シルバーウィークも終わったので、病院に行く。
残念な事にアキレス腱断裂の診断で入院手術する事に。
「パラグライダーでは小指一本折っていません!」というのが
私のパラ人生の誇りであったのだが。
パラを始めてちょうど20年目の大怪我であった。
他のエリアで飛ぶときは結構慎重であった筈なのだが・・・
今回はテイクオフ斜面を見たが、注視はしていない。
何歩下がった所に段差があるなどと細かくは見ていなかった。
注意力散漫!危険予知能力の低下!
最近”加齢!加齢”という言葉をテレビなどでもよく聞く。
自分の事ではない!と思っていたが矢張り自分の事だったか・・・
71歳は老人だと自覚せよ!という事なのか。
75歳まではパラを続けたいのでアキレス腱を縫ってもらう事にした。
退院したらアクセル半開程度の飛びに変える必要が・・・
今回の入院では、行事が立て込み謡の仲間や同期会役員に
多大の迷惑を掛けてしまい申し訳ないことだった。
パラは半年禁止を医者から言い渡されてしまった。
全く「注意一瞬!怪我一生!」であった。