2007年 3 月 |
3月1日(木曜日) 珍しく井口さんからрり。平日飛びのお誘い。一寸用事があったので、1時過ぎに東屋で会う事を約束。 空は晴天で予報は東南東1〜2m。 二人しかいないのでワンフライトで車を回収しないといけないので、何とか二人ともぶっ飛びを避けたいものだ。 荒谷山は正面風なので、荒谷山へ上がる。そよそよとは南東風が入っている。井口さんが先にテイクオフ。 出てすぐリフトが有るか?と思ったが、廻すほども無く8の字で探ったが結局下がりっぱなし。 マキゴンポイントで下げ止まり、幼稚園近くで廻していたが、少し粘ねばれ程度。 私だけ良い条件を待つわけにいかないので、テイクオフ。順調に下がって緊急ランディングで少し グランドサーマル有ったが、そのままランディング。 井口さんが迎えに来てくれ、荒谷山から車を回収しえメインランディングに下山。 さてどちらに上がろうか?と話し合う。 荒谷山からのフライトはどこもそれなりのサーマルが感じられなかった。 神の倉は微フォローであるが、時々西斜面から風は入っている。現在も吹流しは西斜面から1〜2mで入っている。 本流は微フォローでも西斜面から風が入っているという事は、サーマルブローが確実に入っているという事なので、 神の倉に上がる事に。 3時過ぎてしまったが、今度は私からテイクオフ。西斜面から1〜2mで入ったり止まったりである。 テイクオフして右尾根で粘って+40m。少し右、左に移動し、テイクオフ上空で+120m上げるも、外してしまいレベルまで 下がってしまった。井口さんテイクオフし、右尾根でサーマルヒット。一気に海抜1300まで上げて行った。 私も追いかけたが海抜1000までであった。井口さんは北の鉄塔近くまで行ったが、私は余り動き回れなかった。 小一時間飛んでトップランして車を降ろそうと、テイクオフに近づいたが、吹流しは1〜2mのフォローで入っている。 レベル近くではやはりグラグラしてトップランはやばそう。 レベルダウンするとローターでキャノピー潰れそう。そのままランディング場へ。井口さんも先に降ろしている。 同時刻に降ろしたので車の回収に上がる。 車の中で井口さんはマキちゃんのグライダーで飛んでいて、サーマルコアーの探し方を いろいろ試していて、実りの多いフライトだと言っていた。 上手い人はいつも課題を持って飛んでいるものなんだなぁ〜・・・。 神の倉はフォローであったので、西斜面からのリーサイドサーマルが少し強いと、 本流とシアーになって強く上がるところがあった。 それ以外は西斜面からのブローに乗っても、突き破って+100m以上に上がる事はなかった。 せいぜい20m位上がる程度であった。 今日の神の倉の風は複雑であったが、今日は井口さんと今日の風向きや サーマルなどについて話しが出来て勉強になった。 |
3月3日(土曜日)川地塾 今日は川地塾である。新入塾生が大佐山から4名北九州から1名の参加であった。 新入塾生が大佐山から4名北九州から1名の参加であった。 講義内容は川地さんのメシの種なので、明らかに出来ないが・・・。 新入塾生への講義を聴いていてつくづく思った。 釣りは鮒に始まり、鮒に終わるというが、パラはサーマルヒットに始まり、サーマルヒットに終わるという事なのか?と つくづく思った。飛び方のテクニックや気象の読み方、メンタル面の強化など、たくさん勉強しなければならないが、 究極的には上に昇らないとどうしようもない事に行き当たってしまった・・・・・。 さて!!いかにサーマルを見つけて、いかに効率よく上にあがるか?パラにとって終わりの無い永遠の課題だ!!! |
3月14日(水曜日) 錦帯橋クロカン 今日は是枝さんよりお誘い有り。 広大川口と3名で神の倉で飛ぶ予定であったが、高層雲が張ってきそうなので、高照寺へ行く事に。 中村さんと田中さんは高照寺に向かっているそうだ。 10時に是枝邸に到着して、是枝夫妻と愛娘「風ちゃん」の5名でいざ高照寺へ。 11時過ぎ入山チェックして、すぐにテイクオフへ上がる。 ジモピーもどんどんテイクオフし、本日初フライトのオメガ6を駆って是枝さんテイクオフ。皆さんトップアウトしている。 広大川口に高度制限範囲など説明。「ここ高照寺はサーマルはいくらでもあるし、特に低い位置からでも サーマルに乗れるので頑張れ!」とサジェッション。 本流は北西だが、南西2〜3mでテイクオフに風が入っている。ちょっと息継ぎがあるのだが気にならない。 雲量は50%位で適当の厚さの雲なので吸い上げも期待出来そうだ。 先程半分位レベル以下になっていたが、復活し始めたので、11時50分私もテイクオフ。 テイクオフして右のボルタック周辺をせめるも、レベル程度。同高度に2〜3機居るので、私はもう少し右へ移動。 少し粘ったが下がる一方。沖に無いかと出てみるも、サーマル見当たらない。 地上150m位になってしまいランディング場に行くしかないかな?と思っていると 低くなっていたジモピーが1機右上の方で上げ始めた。 すぐに下の方に寄って見るとリフトに出会う。ヤレ!ヤレ! 私一人で低い位置をウロウロしていたのでランディングしてしまったら、 リフライトは1時間以上待ちになっていたところだ!! 乗ったサーマルは2〜3m/Secでソフトに上げてくれる。 順調に1000m位上げ高度制限にかかりそうなので、もっこり山を目指す。 お花畑方面では7〜8機上げている。私が下の方をはいずっている間に、皆さんは上げきって移動したものと見える。 もっこリ山から上がってきたサーマルと思える強いサーマルヒット。 海抜1400mまで上げ街方面で遊んでいる皆さんの方に移動し始める。 そのうち半分は下がって行った。街へ行っても上がりそうにない。 もう少し上げて、かねてからの念願の錦帯橋へのクロカンをしたいと思いリフトをさぐる。 是枝さんの「錦帯橋へ行きます」の無線が聞こえた。 どこに居るのか分からないので「どこですか?」と無線を入れる。私の上空300m位に居た。 私は海抜1300m位だ。すくなくとも海抜1500mは欲しいところだ。 なかなか更なるサーマルが見当たらない。一度テイクオフへ帰ろうか?と引き返すと 先程強いサーマルに出会ったあたりでもう一度2〜3m/Secのリフトをゲット。 海抜1500m近くまで上げ返せたので「錦帯橋へ行きます」と無線を入れる。 先行した是枝号と花田号の機影が見えない。 先程もっこリ山で粘っていた白と赤の機体が上げ直し北の方向へ走っている。 私は一度は錦帯橋へ!という思いが強かったので、迷わず錦帯橋へ。 上には雲底がねずみ色の雲があるので、しばらくは雲と一緒に移動出来るだろう。 4Km移動して、雲もなくなり順調に下がり始めた。 進行方向右側は岩国市街地で学校のグランドが2箇所ばかりと団地造成の裸地が2ケばかりある。 左側のランディング出来そうな場所は柱野駅あたりの一箇所のみである。 錦帯橋が目視出来るごろ岩国城の西、岩国IC上空で是枝号と花田号がねばっているのが見えた。 私も岩国城上空に行き、2機の動きを観察。2機より150m上空で到着したわけだ。 花田さん翼端折って錦帯橋の川下の駐車場に降ろした。 是枝さんもランディングするかと思っていたら、山に取り付いて粘り始めた。 私も引き返して山にへばり付く。是枝さん下げて行き、錦帯橋に近づいて観光客に挨拶してランディング。 私も前に出して高度下げ、錦帯橋上空を飛んで観光客に手を振ってランディング。 前から高照寺のクロカンは錦帯橋と決めていたので、実現出来て感激である。 以前HPだったか、誰かに聞いたのか?失念したが「お花見時期に錦帯橋にランディングして、 花見客からお酒を振舞われた」という話が頭にこびりついているのだが・・・。 今日は平日で桜の開花もまだだし、車は20台ばかりしか居ない。 ランディングしたのは、邪魔にならない様に遠く離れた所に3人共降りたので誰も寄って来なかった。残念!! 実は嫁さんは学生時代の友人に会いに、今日は岩国に車で来ている。 錦帯橋に飛んで来たところを見せ付けてやろうと、携帯電話を入れるのだが、なかなか出てこない。 是枝さんが奥さんにрいれ、迎えに来てもらう事にした。3度目に嫁さんに電話入れたらようやく出てくれた。 宇野千代の生家へ行き、錦帯橋近くのイタリヤレストランで食事を終え出て来たところだそうだ。 高照寺に来た事は伝えてなかったので、錦帯橋にランディングしたと伝えたのでびっくりしていた。 近くなので見に来るというので、待っていると、嫁さん友人(上村さん)の車で一緒に来た。 お初のご挨拶や、パラの話をする。やっぱり杉やヒノキを切った事件が話題になった。 橋本さんの事は直接知らないので、何とも言いようがないが、「切った木を売り払ったのなら犯罪であるが、 テイクオフ場を作ろうと伐採して、地主が嫌だと言えば使用できなくなるので、犯意があるとは 思えません」と抗弁した。 あとから知ったのだが、この話をしている頃橋本さんが処分保留のまま釈放”されたと放送されていたらしい。 「言った!」「言わん!」レベルの話を大仰にもテレビ放送まで流されて、橋本さんは大変だったと思う。 メディアは伐採された山肌をヘリコプターまで飛ばして大きく報道した。テレビ画面的には面白いだろうが・・・。 橋本さんにとっては「覆水盆に返らず」だろうが、”釈放された”と報道されたのは、少しは良かったが・・・。 訴状が出て警察も動かざるを得なかったのだろうが、犯罪者の如く大きく報道してしまったメディアも、 少しは反省?(はずかしかった?)したのか、1/10位の扱いではあったが、釈放の報道はしたようだ。 しかし、橋本さんは14日間も拘留され、メディアに騒がれ、彼の商売も大きく影響を受けることだろう! 橋本さんも契約書なリ、確認書なり取り交わしておくべきであったのであろうが・・・・ 誰がこの結果の責任を取ってくれるのだろうか?お気の毒としか言いようがない・・・・ 関連記事 http://www.nhk.or.jp/news/2007/03/15/d20070314000181.html > 釈放されたのは、広島市佐伯区の会社役員、橋本正治さん(55)です。橋本 > さんは、去年3月から6月にかけ、パラグライダーの離陸する場所をつくろう > と、広島市佐伯区にある山の山頂付近で山の所有者や広島市に無断でスギやヒ > ノキを1000本以上伐採したとして、森林法違反と器物損壊の疑いで、先月、 > 警察に逮捕されました。これについて、広島地方検察庁は「容疑を裏付ける証 > 拠が十分に得られなかった」として、こう留期限の14日、橋本さんを処分保 > 留のまま釈放しました。橋本さんは、NHKの取材に対し「山の所有者からは > 伐採の了解を得ていた」と話しています。 > 3月14日 21時30分 関連ブログ http://one-over-f.seesaa.net/article/34596195.html http://plaza.rakuten.co.jp/hero7/diary/200702220000/ 嫁さん達と分かれて、是枝号にて高照寺に戻る。 車中で是枝家の愛娘”風ちゃん”に「パラグライダーに乗る?」とからかい半分に 是枝さんが言ったら「乗る!”乗る!」と”風ちゃん”のテンション上がってきた。 久しぶりに奥さんとタンデムをしたかった是枝さんはコブ付き(3名)タンデムを決意。 高照寺はびっしりと高層雲が張ってしまったが、数機はレベル程度でずっと飛んでいる。 是枝さんはタンデム機を借り、妻子をひっくくってテイクオフして行った。 穏やかなアーベントっぽい風で30分以上はタンデムを楽しんだ。 私もすぐに追いかけてテイクオフし、アーベントを楽しんだ。 ランディングして風ちゃんの様子を聞くと、キャッキャッとうれしそうな声を上げていたそうだ。 さすがフライヤー両親の子供だ。三つ子の魂百までで、これで”風ちゃん”のフライヤー人生は始まったのかもしれない・・・。 ここ高照寺はB級生にとってはすばらしいエリアだ。 下がってもサーマルチャンスはたくさんあるし、長く飛んでいれるエリアである。 広大の夏合宿は是非高照寺にすると良いと思った。 夏場にもちゃんとサーマルはある。一度は飛びに行く事をお薦めします。 錦帯橋クロカンデータ |
3月15日(水曜日) 二年半前に出会った広大留学生のアンヘレス(メキシコ人女性)が いよいよ広大のプログラムを修了して帰国する事になった。 嫁さんが「世界の料理」の集まりで知り合い、その後何度も我が家に泊まりに来てくれた。 2005年5月には3人で九州旅行にも行った。別府の地獄温泉めぐりや、阿蘇で私のパラにも付き合ってくれた。 別府の砂湯は印象が深かったようだ。 /Bookend-Ohgai/4573/04_11_1.htm /Bookend-Ohgai/4573/05_1_1.htm http://furyou-o.hp.infoseek.co.jp/05_5_gatu.htm アンヘレスは北海道、東京、京都、奈良、神戸、沖縄など日本国内の留学生を訪ねて旅行した様だ。 中国や韓国にも出かけている。それを聞くとえらく飛んでいる女性の様だが、我が家に来ているアンヘレスを見ると 結構日本人女性の感性を持ち合わせていてしっとりした感じでもある。 気は良くつくし、料理も上手で「世界の料理」の講師を何度も務めている。 広大の研究室は「環境工学?」で日本人のゴミの分別収集も感心し、尊敬してくれていた。 日本の食べ物は何でもOKであった。 納豆や海苔や刺身や梅干や漬物は外国人の苦手な食べ物の代表であるが、出せば普通に食べていた。 特に梅干は大好きで、4つ5つぺろっと食べていた。(コロンビアのホアンも梅干は大好きだったなぁ・・) 我が家に泊まる時はメキシコ料理を大量に作ってくれるので余って仕方なかった。 私達には食べて!食べて!と言うのだが、アンヘレスはちょっとしか食べないのである。 そう!彼女は相当にオーバーウエイトなのである。 ぱっちゃん二人分は超えそうである。私とハグするのに私の手は廻りきらないほどである。 アンヘレスは私と出会う毎に「おとうさぁーん」と駆け寄ってハグしてくるのである。 お陰でハグにはすっかり慣れてきた。外国人の女性とのご挨拶代わりに自然とハグは出来るようになった。 以前の私のオヤジ美学の範疇(はんちゅう)には無かったものであるが・・・。 私のかたくなな美学を自然に溶かしてしまうほどの女性であった。 彼女は中南米人の代表みたいに底抜けに明るい。 日本語は4年も日本にいたとは思えないほど下手くそなのだが、周りにいる日本人をすっかり明るくしてくれる。 日本に来て友人は4-50人は作ったであろう。 留学生仲間の年下の人には頼りになるお姉さんである。 私達夫婦には「おとうさぁ〜ん」「おかあさぁ〜ん」とよくなついてくれて遊びに来てくれた。 そうそう!自動車の運転免許証を取るのに6回も試験を落とされ最後には泣いていたなぁ〜・・・。 メキシコの運転免許は全然加味されない。 日本人が新規に免許取るのと同じ扱いで、事細かい安全確認には泣かされていた。 試験に落ちても運転免許センターの試験官は何故落第したかは教えてはくれない。 生徒に同伴していた自動車学校の教官が見かねて、何故落第させられるか私に教えてくれた。 何度もアンヘレスを連れて免許センターに行っていたので一度は「奥さんですか?」と聞かれてしまった。 最後には自動車学校の教官をしていた日本人青年がアンヘレスを助けた。 免許センターの空いた時間にコースを借りることが出来るので青年に教えてもらいながら、 コースを巡ってみたりもした。7回目の試験で合格した時は涙を流して大喜びであった。 今年の9月からはイギリスの大学の研究室でまた勉強する予定である。 6月にどうしてもメキシコに来てくださいと言っている。 彼女のお姉さん(メキシコ軍の軍医さん)やもう一人のお姉さん(生物学の研究者)が タイで学会がある時、息子のパブロを日本に連れて来て、パブロが我が家に泊まった。 恐らくアンヘレスの家族達は私達を歓迎してくれると思うので是非行ってみたいものだ。 アンヘレスは3月28日に帰国する。私達はタイに行っている時なので、見送りに行ってやれない。 お別れ会で食事をしようという事にした。謡の仲間の法正寺さんから日演連推薦新人演奏会のキップを頂いていた。 新人さんはファゴットの森田一途美さん、ヴィオラの土居綾子さん、ソプラノ歌手林満里子さん、 チェロの猪原和子さんの演奏会である。50名ばかりの管弦楽は広島交響楽団である。 18:30からアステールプラザであるので、演奏会が終わって食事をすることにした。 以前、外国人に「半兵衛庭園」で日本食をご馳走したのだが、ほのかな香りや、 薄い味の日本食はさほど美味しいとは感じないようである。 仕方ないので「日本食は目で食べるんだ!!」とわめいたものである。半兵衛mの庭園は感心してくれたが・・・。 そんなわけで先日阿部さんのお別れ会をやった「えびす坐」でしゃぶしゃぶを食べる事にした。 付けダレはそばつゆで、ねぎをたっぷり入れて”ゆずわさび”を香辛料としている。 アンヘレスは”ゆずわさび”がいたくお気に入りで、もう一皿追加していた。 黒豚のしゃぶしゃぶは初めてだったようで、美味しい!美味しい!と言っていた。トロトロになった角煮も気に入ったようだ。 22時30分に駐車場を出て分れを惜しんで下道を走って東広島のサンスクエアに送り届ける。 車から降りてハグして「元気でね」「ありがとう」を繰り返す。 嫁さんとは長いこと抱き合ったままポロポロ涙を流していた。 アンヘレス!!勉強も良いが、良き伴侶を早く見つけて幸せな結婚をして欲しいものである。 はるか日本から応援しているからね!! |
3月17日(土曜日)川地塾 死ぬ思いの芦田川クロカン 今日と明日は川地塾のクロスカントリーキャンプである。川地塾も新人さんが新しく5名参加された。 今日のXCキャンプには大分県からK木夫妻も参加された。何とか西のXCメッカの名に恥じないよう 神の倉の条件が良くなる事を願っていたのだが・・・。 晴天であるが、残念ながら北北東で昼からは7mの予報である。 9時集合であったので、河原さんと是枝さんに電話入れた。 福山の芦田川に移動を川地さんに提案する事の検討する事をお願いした。 集合して其々に芦田川の知り合いに連絡。大佐の安井さんも連絡を取ってくれた。 早速3台で乗り合わせて下道を走り12時前には芦田川に到着。山本さんと吉田さんも芦田川に同時到着であった。 早速2台に積み込んでいざテイクオフへ。上空は4〜5機がテイクオフから2〜300mで遊んでいる。 12時に川地さんから本日のクロカンの為の基本的な考えを指示される。 本日は距離狙いでなく、知らない土地での揚げ直しを如何にするかを、最重要課題とすることを指示される。 先程飛んでいたジモピーの3機(矢野さんも居た様だ)が1000mは上げて海へ向けて走り始めた。 よし!よし!今日は期待出来るかも・・・。田中さんと足刈さんが遅れてくる。 河内さんにケツをたたかれて塾生達がテイクオフして行く。本流北東がらみで廻り込んで 正面っぽく風は入ってくるが、安定はしない。だましで数人がテイクオフして行く。 是枝さん、河原さん、吉田さんが+200m位は揚がったようだが・・・・・・垂れてしまった。 その後もポツポツとテイクオフするのだがすぐに垂れて行く。川地さんも粘っていたがランディングしてしまった。 テイクオフなどエリア廻りはずっと日陰になっている。 私も一度キャノピーをセッティングしたが、目の前でぶっ飛ばれるとテイクオフしたくなくなる。キャノピー片付ける。 今日の神の倉は北東のクラウドストリートが県道上を見事に4唐0Km連なっていた。 いつも豊栄上空はクラウドストリートを見ることが出来るが神の倉エリア上空のクラウドストリートは初めてである。 風向きさえ良ければスーパーコンディションであったろうにと皆でくやしがる。 芦田川へ来る途中も沢山のクラウドストリートが走っていた。 2時頃ようやくエリア廻りに日が差して来た。北東から流れてきた雲がエリア上空で止まっていたが、少なくなってきた。 先程車の回収に下山していた人たちもドヤドヤ上がって来た。 私が1本も飛んでいないのを見て「稲垣さん、体の具合でも悪いんですか?」と 冗談半分、本気半分で聞かれてしまった。 いつもなら真っ先に飛び出している不良おやじなので、皆さんがいぶかるのも当たり前である。 14時30分、今は誰も飛んでいない。 川地さんテイクオフして、右尾根でコキコキやっているのだが、レベル程度である。 日も差して来たことだし塾長とだけ絡んで飛べるのも楽しいかな?と思いテイクオフ。 ずっと北東気味だったので、右尾根を越えボールも突っきリ一番右端の斜面に取り付く。 下には高圧電線が走っているので、低くなって廻して流されたら大変だ。 斜面を2〜3度磨いているとピッツピッツと上昇音がしてトップアウト。 ボールで粘っていた川地さんもすぐに私の上にかぶせてきた。 狭い空域がいやで少し前に出す。強いリフトにブチ当たったが弾き飛ばされて20m高度ロス。 高圧電線の上に落ちたら連続して広島フライヤーがテレビネタになる!! 川地さんは塾生達にハッパをかけにテイクオフ上空に戻って行く。私は尚も沖に出してみる。 良い調子でピッツピッツとバリオ音がしだした。そしてピーと直線的バリオ音。(+6m/Sec) ハイバンクで廻すべきか一瞬戸惑う。すぐにドシンクにはまってハイバンク中に大潰れは嫌だ!! 廻さずそのまま沖へ(東方向へ)。 川地さんから「稲垣さ〜ん、どちらに行きますかぁー?流し過ぎると街へ行きますよー!」と無線入る。 この高度があればいつでも戻って河川敷には降ろせる。-2m/Sec位で下がっているので、返事しとられん!!。 下がりながらもスピードが早くなって「こっちにおいで!おいで!」とばかり吸われている感じ。 このシンクの先にはパラダイスがあるとばかりにそのまま走る。ついに上昇音が始まる。 2〜3m/Secなので気持ちよく廻し、3周目からはアゲインストに向かっていると6m/Secで揚がる。 一気に海抜1550mに上がった。GPSログを見て数字を書いているのだが、10回転で690mから 1550m揚がったという事は、一回転85mの割合で上昇したという事だ。 雲底が近づいて来たので、出来るだけ濃い目の底に移動し、更に上げ、海抜1810mまで上げた。 テイクオフを見ると川地号のみが飛んでいるだけ??? あとから聞くと、私がドンドコ上昇している頃は、風で山鳴りして、テイクオフどころではなかったらしい。 そのうち是枝さんがテイクオフし、ごぼう抜きで真上に上昇して行ったらしい。 芦田川河口に行くことを無線で告げ、さほどシンク音も聞かず福山駅付近上空を通り過ぎ、芦田川を横切る。 芦田川西側の山なみを海に向けて流す。ブレークコードはノーマルポジションで対地速度55〜60Km/hで進んでいる。 私のイプシロン4はノーマルポジションで30Km/hなので、追い風30Km/h(8m/Sec)をもらっている事になる。 河口付近に降ろそうかと、海に近い工場地帯の裸地があるので、目いっぱい距離を伸ばそうか? 無線で聞くとそこはよくないので、河川敷に降ろして下さいとの事。 水呑町を越え、田尻町手前でターンをかける。 ウッ!!グライダーが止まった!!バックしている?バックすると海ポチャになる!!!! 工場郡の煙突の煙は東に流れている。現在海抜1450mだ。ほとんど高度ロスなく、ここまで来たのだ。 真下には高圧電線が走っている。 どうしても前に進まなければ後ろには瀬戸内海! スパイラルか、最後の手段でフルストールで降下して、山にでも突き刺さるしかないか!? などと10秒位でいろいろ頭の中がフラッシュしている。 とにかくフルアクセル。ようやく15Km/h前後で進み始めた。ヤレ!ヤレ! 時々グラグラすると、フルアクセルを緩めると10Km/h以下のスピードになる。 2〜3Km/hだとバックしているのかも知れない。 競馬場近くで芦田川を横切る頃は20Km/hで前に走っている。 芦田川を渡りきると30〜40Km/hで走り始めた。 行く手には2号線と新幹線が控えている。海抜240mまで下がっている。両方とも越えられるか? スピードはフルアクセルで40Km/hは出ているので、まあいいか!! 何とかもう少し川上に行かないと!フルアクセル投入。 新幹線を越えてすぐにいきなり前縁が半分位つぶれた。いきなり30m降下し、海抜177mだ。 さて河川敷のどこの降ろすか?とにかくもう少し川上に行かないと!2〜3m/Secで上昇し始めた。 今度は橋の上で前つぶれ!!後縁のみ残っていた。 一度はたいただけでは元に戻らないので2度はたいた。-25m降下し、海抜139mに。 しかしリフトは続く。ほとんどアウトアンドリターンは9割方達成なので、早く降ろそうかと思った。 今日のXCキャンプの主題はグループフライトして、上げ直せる所ではしっかり上げる事だ。 安定してあげることが出来そうなので廻し始める。 3〜4m/Secのサーマルで一気に海抜950mまで揚がった。 廻しながら上空を見ると、川地さん、是枝さん、安井さんの機体が 相当高く(海抜1600m?)上がっていてクロカンに出かける相談している。 皆さんに追いついて行こうか?とチラっと考えた。 しかしこのままサーマル追いかけても、みなさんの所までは無理だ。皆さんのサーマルとは違う! 私のサーマルはリーサイドサーマルなのだが、河川敷から上げて来た。 川筋で風は吹き通しのはずだと思っていたのに、良く上がったものだ。 完全にアウトアンドリターン出来そうなので、テイクオフへ帰ってやろうかと無線を入れる。 河原さんから「こちらに帰らない方が良いですよー!!爆風で危ないですー!!」とサジェッション。 先程サーマルを引っ掛けた所が河川敷も広く、前後にも長いので、川を渡ってシンク帯で降下させる。 ドシンク帯にはまり、もう一度芦田川を戻って渡るだけで500mの高度を失う。 ランディング河川敷上空では100mを切った。 アゲインストにしっかり正対させてないと、一気に斜め後に吹き飛ばされそうである。 我慢に我慢し、止まっているのか、バックしているのかわからない状態で高度の下がるのを待つ。 地上30m位まで下がった所で真下に車が一台止まっている。 下手に前に進んで風上でランディングしてしまうと車にぶつかる可能性がある。 風下へ逃げようとブレークコードを少し引くと、一瞬で10m位バックした。 高度5m位になると完全にバックしているのが分かる。 フルグライドだから10m/Secの風は吹いているのだろう。 ランディングしてから大変なのだろうなぁーと、スペインのバックランディングを思い出していた。 バックしながらも、まともにランディングした。 すぐ後を振り向きブレークコード引きながら風下に走る。 キャノピーは正しく落ちたのだが、ちょっとあせって片側のみのA−ライザーを引いてしまった。 グライダーが縦に立ち上がってくるりと回転。風をはらんで引きずりの刑にあう。 何とかキャノピーに向かって走りキャノピーを押さえ込む。ヤバかった! 最高高度は海抜1810mで、1時間15分のフライトで、サブランへ3KmのXCであった。(笑) アウトアンドリターンで言えば、11Km+8Km=19Kmです。 しかしこんな強風でアウトアンドリターンが出来たのが不思議だ。 フォローで河口まで行くのに11Kmで,350m位しか高度を失っていない。 本流の北東風と海風との押し合い、へし合いのシアーがあって、ガツーンと上がって、 シアーのバランスで下がらず行けた!という事なのか? 強風のアゲインストでも、リターン時でもひどいシンクに捕まらず、帰ってこれたという事だろうか? 普通強風を背負って、距離を延ばすというのが、セオリーなのだが・・・ 最後に170mから950mまで上げ直せたのもうれしい経験だった。 しかし、バックランディングはあまり経験したくないものだ。 なにはともあれ、今日は貴重な経験だった。 本日のGPSデータ 川地さんと是枝さんは仲良く18Km先の備後運動公園まで行き、安井さんは途中の 松永のヤマダ電気近くの河川敷に降ろしたようだ。 爆風で飛べなくなった塾生は、芦田川を引き上げ、私をピックアップし、 二手に分かれて安井さんと川地さんと是枝さんをピックアップに向かった。 尾道ラーメンの有名店「朱采園」に集合。確かに行列の出来る店であった。 それなりの接客はしていたが、心はこもっていなかった。ラーメンはあまり好きでないので、 どうして行列を作ってまで食べる程のものか、私にはよく分からなかった。 神の倉に帰ってスーパー銭湯に全員で行き、ちょっと食事して、合宿所に帰って3人のデータをグーグルアース に取り込んで、3Dで見る。 私は23時30分に合宿所を退出。 |
3月18日(日曜日) 今日は昨日と同じ様な予報であるが、風は少し弱いようである。それでも北北東4〜5m予報。 とりあえず午前中は荒谷山なのである。風が弱ければ、正面の斜面が暖まってリーサイドで上げる事が出来る。 北東風が強いと、テイクオフ場に廻りこんだ風でテイクオフ出来ないわけでもないが、 出てすぐ思い切り上げられ、そしてたたかれる場合が多い。 原田さんと吉田さんは沖でしばらく粘っていたがランディング。 川地さんはテイクオフ左側でトップアウトしたが動き回っているうちにランディング。 藁科さんがテイクオフし、テイクオフ前で翻弄され、フラットスピンに入りかける。 しかし、キャインキャインで逃げ出すことなく果敢に攻めていき、海抜1500mに到達。 2本目の川地さんが塾生達にハッパをかけるも、誰も一緒にテイクオフしようとしない。 地上から塾長についてXCしますという事に。 白木山アウトアンドリターンを宣言して川地塾長テイクオフ。 テイクオフした川地さんのタルガ3もシワシワしたキャノピーの動きをしているが、翼端をピラピラさせる程度で、 グイグイ上げていき、藁科さんに追いつき抜き去った。 山本さんと吉田さんもテイクオフし、上げて行く。山本さんが1000m位のところで、全損潰れ一回転ツイストした。 何とかツイストをほどいたが、気がなえてしまったのか降ろして来た。 私は21日からぱっちゃんに会うためタイに行く予定があるので、余程好転しないかぎりは、飛ばないと心に決めていた。 川地さんは県道の右側のコースを藁科さんは左側のコースを取って、白木山を目指し、フライトして行った。 阿部ちゃん、徳ちゃんと大佐組が川地さん達を追いかける。藁科さんは鬼が城をとって引き返す途中、三田方面で撃沈。 藁科さんGPSデータ 川地さんはアウトアンドリターンの宣言どおり帰って来た。 荒れた空域を事も無げに翼をコントロールし、上げて行きアゲインストをものともせず 上げ直しながら返ってくるというのは、やはり、世界戦を闘うコンペティターだ。 4時頃からハングハウスで本日の川地さんのフライトログを見せてもらう。初めての地形であるのに、飛びながらよく観察し、 きっちり上げ返し、何を考えながらフライトしているかを解説してもらう。 やはり私などとはステージが違うという感じで、川地さんから何を盗んでいいかよく分からん。 私のXCは時間は一切気にせず、サーマルを上げ切り、ゆったり飛んで足を伸ばせばればそれで良いという感じだ。 塾生達はグループで飛んで、お互いサーマルサーチしながら飛んで行けと塾長はいうが、私はどうも苦手である。 今まで誰かと一緒にずっと飛んで行ったという事がない。 結果としては同じ様なところに降ろした事は何度かあるが、一緒には飛んではいない。 一緒に飛ぶと他機の動きが気になってサーマルの空気の変化が敏感に感じられないのである。 一緒に飛んでも、足が遅いので置いて行かれる。先行してくれて、ダミーになるのでそれでいいのだが・・・ 私のフライトスタイルは完全に自己完結型である。 川地塾で一生懸命XCについて教えてくれるので、何かは自分のものにしないとなぁー。 頭の固い不良おやじは、習った事を納める脳みそのキャパシティが確実に小さくなりつつある。 昨夜の食事の内容がいつもどおりだと(特別なご馳走でない限り)なかなか思い出せないのである。 認知症が近いのではないかと恐怖を覚えている今日この頃なのである。 さあ、21日からかわいい娘(ぱっちゃん)に会いにタイへ行ってきます。 皆さんの春のXCの健闘を祈ります。 |