2008年リタイヤメント生活に4年目だ!
春だ!クロカンシーズンだなぁ〜

2009年 2月   
2月8日(日曜日) パッちゃん高校卒業
「おと〜さん今日卒業したよ!」とMNSで呼びかけてきた。
パッちゃんは日本に一年留学したので文系の大学に行くなら3年生に進級できたのだが
理系にも行ける学力があるので一年遅らせて2年生に編入していた。
1月1日生まれなので同級生の中でも一番早生まれで「おばあちゃん」と言われるのが嫌だった。
2年前に授業中に「選挙に行ってきなさい!」と言われて恥ずかしかったよ!と言っていた。
先月20歳になったばかりなのだが、同級生では2歳違いになるのである。
お姉さんなので後輩達のフアンも居るらしく、卒業式に沢山の花束やプレゼントを貰ったらしい。
大学の試験は8校受ける予定で、3校はすでに受かっているらしい。
メイン3校の試験は2月と3月にある予定だ。
なんとか第一志望校に受かる事を祈らずにおれない!!
がんばれ!パッちゃん!

 沢山のプレゼント貰ったようだ 女学校の卒業式は華やかだな〜

 いっぱいのプレゼント  ほんと!派手な卒業式だ!

PS
嫁さんがボランティアで行っている日本語教室(IVC)を立ち上げたO先生がタイの大学から
招聘され日本語の教鞭をとっておられる。
単身赴任で1月23日(金)脳卒中でタイの自宅で倒れられ、月曜日に授業に出られなかったので
学生達が捜しに行って発見したようだ。三日間も倒れたままで本当に危なかった。
バンコック病院で脳外科手術を受けられ、いまは経過も良く術後経過を観察中だ。
パッちゃんは日本に居る時IVCでお世話になっていたので、タイの大学に昨年O先生を訪ねていたようだ。
大学の学生がパッちゃんにも知らせてくれ、2週間続けてペッチャブリーからバンコクにお見舞いに行っている。
大学受験で大変な時なので無理しないで!!と言っているのだが・・・
IVCにも第一報をお知らせする事が出来た。
IVCの皆さんもパッちゃんに大感謝だ。
AFSスタッフをはじめ様々なボランティアに支えられての日本留学生活であったのだが、
心優しい女性に成長しているパッちゃんは私にとって誇らしい気がする。
(MNSで話をするパッちゃんは未だ幼児のパッちゃんではあるのだが・・・・)
2月11日(水曜日) パッちゃん高校卒業 パート2
「まじめな卒業写真も有るんよ!」と送ってきました。
3年前から男女共学になったようです。
(男子生徒は2割くらい)

 男女共学になった 制服でもポーズをとるパッちゃん 制服でもポーズをとるパッちゃん

   

2月15日(日曜日)海抜1400m・トップラン  
今日は久しぶりに良い天気予報に恵まれ、気合をいれ9時半ごろ家を出発。
中村さんが来ていたが練習生甲斐さんの面倒みるとの事だった。
既に荒谷山上空には、しっかりした積雲が出来たり消えたりしている。
早く上がろうと!来ている人をせかし第一陣として、岡本号にて10時半頃荒谷山に上がる。
ランディング場にはぞくぞくとフライヤーが来ているので、ぶっ飛んでもピックアップしてもらえるので
11時過ぎ私からテイクオフする。
南小山行くまでに弱い(0,5m/Sec)サーマルヒットし、じわじわ上げテイクオフ上空で
2m/Secまで成長したサーマルに乗り海抜850mまで上げたが西風成分が強くなったのか
サーマルを外した様だった。
何度か上がったり下がったりであったが海抜850mが天であった。
45分富んであえなくサブランに降りた。
久しぶりの日高号にピックアップしてもらいもう一度荒谷山に上がる。
是枝さん達4〜5機が高いところを飛んでいる。
山本さんが正面尾根の低いところからじわじわ上げトップアウトしていった。
めぐちゃんのすぐ後、12時半ごろテイクオフ。
めぐちゃんは上手くサーマルに乗り一気に海抜1000mに。
私がもたもたしている間に、高く飛んでいる連中の仲間入りした。
ようやく海抜1400mまであげたので神の倉を目指す。
神の倉ではサーマル発見できず、くやしいのでトップラン。

30分くらい休んで、テイクオフしぶっ飛んでしまった。
中村さんから電話あり。宇津戸にクロカンしたとの事。
川口さん(ぐっちょん)を地図ナビゲーターとしてピックアップに向う。
中村さんのクロカン記録となった模様。
海抜2300mからの出発だったそうだ。
中村さんのデータはこちら。
2月21日(土曜日) 大和台工業団地・海抜1860m・2時間40分・26,5Km 
先週中村さんが宇津戸(42km)にクロカン成功させ、クロカンシーズン突入とばかりフライヤーも
多数の参集有り、今日の神の倉は気合が入っていた。
是枝さん、原田さん一家は早々と11時には荒谷山に上がっていた。橋を渡る時高杉さん一家も荒谷山へ上がって行った。
早く福山からの参集なので気合が入っているのが分かる。11時半稲垣号で荒谷山へ上がる。
今日の予報は北西風である。神の倉へ来る途中三田あたりは南風(広島市から)で竹薮もゆれていた。
荒谷山テイクオフは本流は西風だがブローが入れば南西ないし南東になる。
皆さん準備をしながら、「今日は本流は北西風なので、高杉さんのホームエリアの井原に行こう」と言い合う。

12時過ぎると安定して南風が入ってきた。
原田さん、是枝さん、中村さんテイクオフに行き一気に海抜1000mに上げてしまった。
続いて2機飛び出したがサーマルの息継ぎの谷間なのか上げられず撒きゴンポイントあたりで苦労している。
指江さん、川口さん(ぐっちょん)テイクオフし、出遅れを反省しつつ私も続いてテイクオフした。
正面ボールをさぐるもリフト感じない。先ほど松代さんが上げ直したマキゴンポイントに一直線で行く。
ピッツピッツと上昇を始めた。ようやく2〜3m/Secの良いサーマルをヒットし右ボール上空を海抜1000mまで上げ、
リフトを見失ったが、少し動き回って荒谷山上空で海抜1800m迄上げた。
先発隊はもう姿が見えない。クロカンに出ようと思っていたのでチャンスをうかがう。
バリオメーターは借り物なので取り付けする所がなく胸ポケットに入れ”音だけバリオ”になっているので、
現在の高度が分からない。(海抜○○○mを書いているのはGPSデータを見ながら書いている)

とりあえず神の倉へ渡る。ヘヤピンカーブ上空まで行ってもリフト感じない。
もう少し保垣地区より上空にうすい雲がある。雲の下へ行ってみる。
海抜1320まで下がったところでリフトをヒット。
3m/Secの良いサーマルで廻していると発達中の雲底に付け海抜1750mに上げる事が出来た。
鷹ノ巣山(922m)がだいぶ下に見える。よっし!!クロカン出発だ。!!
「稲垣豊栄方面目指しまーす」と無線入れる。
鷹ノ巣山近くに行くと−2m/Secでドンドン下がり、山頂から100m上をやっとこさ越える。
とても板鍋山を目指すところか長い裾野を行くのは無理のようだ。右(南)へターンを切ってこぼれ落ちるように福富町を目指す。
鷹ノ巣山を越えるときは北西風のようだったが、福富町まで来ると田んぼの煙は南東である。
北西斜面に張り付いたのだが、ついに海抜620mで尾根上100mまで下がった。
どの田んぼに降ろそうかと乾いた所を捜す。

と!ぐいっとキャノピー持ち上がった。サーマルが発生している。低い高度なのでサーマルは大きくないはずだ。
+4m/Secのリフトなので思い切り小さく(半径20m)で廻す。海抜1250mまで上げ返した。
リフトの強いところを鷹ノ巣山にもどるか?思い切って板鍋山をめざすか?
エイ!ヤッ!で板鍋山を目指す。下がり続け海抜690mまで下がったが、県道上で上げなおし何とか板鍋山に取り付く。
2〜3m/Secの安定したサーマルヒットし、海抜1860mまで上げなおす。
さあどちらに向けて走ろうか?国道486号沿いに走ると白竜湖で広島空港9Kmにかかる。
東方向20km先に甲山町の町並みが見える。先週中村さんが行った宇津戸がその先である。(私の自己新のところでもある)
上空の風向きは北のようである。いつも上がっていた大和町上草井の工場を目指す。
うん?高圧線を越えると南風成分が加わったようだ。
工場近くに来るとお約束通り4m/Secの強いサーマルにヒットし、グラグラし、テンション抜け少し気持ち悪い。
上空には雲はないし、海抜1400m位なのに安定したサーマルに育っていても良いのに、ここまで強いとは・・・・。
少し弱めの空域にずらし海抜1650mまで上げ直した。

何とか甲山町を目指そうと東方向へ出発。県道45号線沿いなら降ろすところはいくらでもある。
しかし低い山波なのでサーマルポイントを探る手ががりなしで、飛んでいるとずっと下がり続けている。
大和町下徳良で地上100m迄下がってランディングする田んぼを物色する。あらおこししてあり所々に水が光っている。
多分ぬかるんでいるんだろうなぁ〜・・・・。ピッッピッッと1m/Secのリフトをヒット。
しがみついてしがみついて30分かけて400m高度を稼ぐ。
3時に近いのでサーマルパワーも落ちてきたのか?海風も入ってきたのか南風が強くなって来ている。
眼下は大和工業団地の空き地がある。近接して野球のグランドがあり生徒?達が練習している。
空き地の下ろせばギャラリーが寄ってきてくれるのは分かっているのだが・・・。
先ほどから是枝さんの無線が切れ切れに聞こえていて、距離を伸ばしているらしい。
もう少し頑張ってみようかと甲山町をめざすも、ドンドン下がってしまう。
先ほどの432号と45号の交差点がピックアップに便利だろうと降ろそうかと決断。
田んぼは粗おこししてあり、結構水が光っている。農道を狙ってふんわり降ろす。

今年の初クロカンであった。
今日は2時間40分のフライトで、直線距離で26.5kmであった。
何より3回も地表100m迄下がったが、あきらめず粘ってクロカンが出来た事は充分満足出来る。
地に足のつかないサーマル頼みのパラグライダーも自分の意思がフライトを
成功させるのに大いに力を発揮する事を感じる。
一番目は「今日はクロカンに出るぞ!!」と意志を持つ事(当然天気予報やフライト計画を検討しておく事は大事)
    強い意志を持ってないと高く上がってもクロカンに出かけないことが多い。
二番目は必ずリフトがあれば上げ直す事が出来ると信じて頑張ってみる。
    10km位飛んでいると一個は良いサーマルに当たる確率があると思う(信じる)
    フライト技術以外にも大事な事(意志力)があると思う。
人生にとっても、意志を持つ事がものごとを成功させる原動力なのだと実感する。
キャノピーをたたんで先程めぐちゃんがドン付きまで飛んで河原さんがピックアップする無線を聞いていた。
電話してこちらへ廻ってピックアップをお願いする。
交差点に歩いて行っていると立派なログハウスの喫茶店(木樹)があったので一休みする。
喫茶店(木樹)の女将さんとコーヒーを飲みながら話をする。
12年前に開店したらしい。こんな田舎でお客さんあるのか?心配で聞いてみた。
開店後3〜4年は赤字だったが今は赤字にはならないようになった。
営業日は金土日で、基本は予約で2000円のランチだそうだ。
11品のメニューで無農薬野菜や手作りパンなどでのおもてなしだそうだ。
お客さんは口コミで地元民でなく近隣の町から来てもらうらしい。
呉市や福山市からも来て貰っているらしい。
心を込めたコーヒーは、あまり好きでない私にも美味しく飲めた。

ここで河原さんと待ち合わせとし、ピックアップしてもらった。

本日の5名のフライトログ

 

黄色はめぐちゃん・・・直線で21Km・・1時間半フライト
ピンクは原田さん・・・直線で44Km・・2時間55分フライト
紫は是枝さん・・・・・・直線で40Km・・2時間50分フライト
黄緑は稲垣・・・・・・・直線で26Km・・2時間40分フライト
茶色は川口さん(ぐっちょん)・・直線で28Km・・1時間22分フライト
川口さんからデータを送ってきた。上記にデータを挿入しました。


土曜のクロカンデータを転送します!
土曜日はクロカンに行ったあと甲立駅でピックアップしてもらい、そのまま岡山の某三大祭りに行ったので、
どこに降りたなど不明だらけだったと思います。
前日の深酒のせいか飛んでる最中に気持ち悪くなってしまい、数回吐いてしまったので、後半のフライトは降りることしか
考えてなかったですが、昨日GPSデータを見たら意外にも過去2番目に長い距離飛んでました(^^;)
是枝さんからのログ・・・力作!!

2009年2月21日(土)

      【天気概況】
前日の早い時間に、寒冷前線を伴う気圧の谷が西日本を抜け、北海道付近で低気圧が発達する典型的な冬型気圧配置から、
ロシア付近と中国付近から張り出してきたフタコブの移動性高気圧がひとつになり、明け方にはその中心が朝鮮半島の南に位置し、
急激に冬型が緩むことが予想される。前日から前夜の嵐も明け方には遠ざかり、
早朝から西日本は比較的澄んだ空気に包まれ、次第に空気は乾燥していく。
サーマルタイムには、高気圧の中心が西日本を覆ういわゆる高気圧ドップリ型になるが、昨晩の多い降水量により雲量はどうか?
風の予報は程良い西北西〜西〜南西。あるサイトの予想雲低高度はMAX1700m少々。
http://www.weathermap.co.jp/kishojin/diary/200902/20090221.php

       【自己流風予想】

前夜の予報ではビッグを妄想させる気圧配置。
また夜間の風が強めの為、霧も出ないだろう→→→接地逆転層は成形されにくいはず ペ∀゚*)ノヒャッホ
しかし最も気がかりなのは昨夜の山岳部への大雨(雪)(-“”-;) 湿潤した地表面により、空気の質と雲量はどうか・・・
朝の目覚めは遅く、すでに日は昇っていた。やや霞がかっているものの日照量は充分。
まだ積雲らしい雲は無く、雲量も少なめであるが雲低高度は高め。
エリアに向かう車の中で雰囲気を観察。エリアのすぐ近くまで南風が押していたが、しっかりした積雲はまだ少ない。
西風主流であるが予想よりも南風が押して来そうだ。シアーはどのあたりか?世羅付近で南風の影響を受けるか??
雲低高度はおそらく予想より高くなるはず!←コレハガンボウ  (^^;

       【フライトプラン】

当初は昨夜風まかせと練った『幅広く明確ではないシアーを想定し、北上せずカンノ木山〜天神獄〜甲山方面』を想定していたが、
積雲はやや少ない。南風が押してくるのであれば、やや北方に進路をとるか?スタートタイミング時のシアーラインで決めよう。
どちらにせよ目指すは東方で、甲山から八田原ダム越えを目論む。
万が一南風が押していなければ福山へ突入!←コレモガンボウ   (^^;
エリアに向かう車の中で、姫参謀から「低すぎ家も来るよ」と聴取済み  (‘-^*)/
   スタートタイミングが参考になる。超超心強い。

        【フライト】

11時半過ぎ荒谷TOに到着、西風サイド。風は冷たい。
しばし『エリアの雰囲気』と『低すぎ家のしつけ』を観察しながらスローペースで準備にいそしんだ。
時折、短時間ではあるが西風の本流が弱まり、南西〜南からの弱いブローが入る。
今日は人数が少なく、TOには同士が6〜7人しかいない。さらに普段より明らかに準備が遅い。
明らかにダミーを求めている。雲低付近も程よい西風で、サーマルは素直に雲低まで達しそうである。
井戸端会議に花を咲かせている最中、その瞬間が訪れそうな気配を感じ、先陣切って『出ます。』

       ≪第1章≫ テイクオフ〜向原〜大土山

12時10分過ぎ、南斜面にセットアップしたが、その左手にN村さんがセットアップ済み。ただしごろ寝状態。
枯れ枝のプッシュでN村さん離陸、まっすぐ南正面に向かう。直後に枯れ枝離陸。
TO前でリフトを拾い上昇開始。TO真上にスライド中、数十メートル南でN村さんが強いリフトに突入。
速攻枯れ枝も突入。上昇帯はそこそこ広いがコアは小さい。+100m程遅れを取っていたN村さんに続き上昇開始。
すぐに待機中の同士に早い離陸を促し、コア小さいですよと情報提供。
後に続いて離陸した風まかせが上がってこない。枯れ枝とN村さんが安定圏に入った頃、彼はTOから南方に沈んで行く・・・
それとは裏腹に荒谷山頂付近でヒットした低すぎさんとグッチョンは順調に上昇。一方風まかせは順調に小さくなっていった・・・
TO上空は積雲が発達。平均3m程度の上昇帯は、予想通り雲低に続いていく。一番乗りのN村さんが海抜1860mを交信。
枯れ枝はその頃1700m少々。雲低高度は海抜2000m弱か。予想よりも高い。上空は弱い西風。
やや北側で順調に上昇する低すぎさんチームに遭遇を試みた頃、背中までも小さくなってしまい?残念なお知らせが届きそうな
風まかせに『さよなら』を告げ、4機は雲低付近に達した。

スタートの狼煙はN村さん。真東に舵を取り、カンノ木山方面に発進。一方低すぎさんは北東方面に進路をとり大土山に向かう。
低すぎさんにグッチョンが続く。TO上空の先には積雲が続いていない。
シアーは三和町付近か?大土山上空付近に小さな積雲があるが、カンノ木山方向には見当たらない。
雲低ギリギリまで高度を上げ、シアーを目指すべく『現在海抜2000m、低すぎさんとグッチョンに続き大土山へ向かいます。
N村さんはカンノ木山に向かう模様。姫参謀にお伝え下さい』と交信。了解の返信を確認し、大土山を目指した。
高気圧ドップリにより積雲は長くもたない。大土山の積雲も山頂より北側にわずか残るのみ。
向原上空でようやくサーマルの気配を感じサーチするも結局高度獲得ならず。先に進んだ低すぎさんに遅れを取っただけ。
その頃低すぎさんは大土山山頂付近で上昇を開始。一方グッチョンは高度をロスし、大土山の南側を東に回避し谷筋へ向かっていた。
大土山麓(勝手に命名)の南斜面はなだらかで、高度が低いと躊躇してしまうが、最近ようやく見慣れてきた。
風向きを間違えなければ、着陸可能な場所もちらほら見受けられ、サーマルトリガーになりそうな地形も数箇所あり、
ある程度のステイが可能である。

その南斜面を舐めながら、ほふく前進のようにサーチ&スライドを繰り返し、いつもお助け頂く豊栄飛行場周辺に徐々に接近。
その頃グッチョンは低くなっており、大土山で上げきった低すぎさんはすでに大土山麓を北上し見失ってしまった。
後で聞いた話では、二日酔いのグッチョンは、上空で「自らの分身」を3度放出しつつも、おそらく本日のエリア最高高度にあたる
海抜2200mまで上げ切ったことで精魂尽きてしまい、そこからほぼブッ飛びに匹敵する?20km少々のフライト記録を残し、
元気に「裸祭り」に旅立って逝ったとのこと。
この豊栄飛行場はXC日和にはラジコン飛行機が飛び交っている。いつも目にする光景だ。
その付近を探っているうちに強い上昇に変わる キタ━━━゚∀゚━━━
頭の上には積雲ベビーが誕生し、スクスクと成長を始めた。
高度の完全復活を目指し順調に上昇中、交信している声が届く「カンノ木山・・・豊栄・・・天神獄・・・海抜1600m」
南方向に目を凝らすも確認できない。『今の交信誰ですか?』との発信に、
返ってきたのは極めてテンションの高い「たけちゃん♪」との声。
『たけちゃん???・・・って同士にいたっけ?・・・ん???』
頭の中を???が占領し、何度もサーマルを外しそうになった。いや外した?  ゚д゚ オイッ
解明されるまで数分間を要したが、次の交信で謎はすべて解けた。
そう、風まかせの下の名前は『たけ○○』なのだ ------(@ロ@;)------ガーン
彼は、枯れ枝の『心がこもったThe most of 友情の証』に匹敵するメッセージで奮起し、見事に復活後、
半端じゃないテンションで昨夜打ち合わせしたフライトプランを遂行していた。

      ≪第二章≫ 豊栄〜世羅西〜世羅町

豊栄飛行場北側でスタート高度の海抜2000mに達した後、東方面の積雲までは数キロ程離れているものの、
おおむね豊栄から世羅町方面にかけては一時的に積雲が点在していた。
数十分に一度位か?おそらくシアーであろう空域には積雲ができるようだ。
しかし予想していたラインよりやや南寄り。三和町から甲山の谷筋は積雲が少なめ。
下層の風はやや南成分が多い。
海抜1600mから上層は西成分が増すようで、八田原ダム越えを目論むのであれば、活性化される(積雲のできやすい)空域を通過し、
かつ甲山の南側をねらうルートを通り、できる限り海抜1600mを切らないようなフライトを心がけることとした。
豊栄飛行場を後にし、豊栄の天神獄北側の積雲の名残りに向かう・・・がシンクが強い(-゛)
先程のサーマル離脱時に、ある意味しょーもない『海抜2000mへのこだわり』を捨てきれず、『あと10mで海抜2000m!もうちょい!!』
なーんて離脱時のことを考えずこだわった罰か?向かう雲は徐々に薄れていく・・・結局、効率の悪い迷走となる。
ここから先は積雲無し。
海抜1600mを切り、豊栄を南北に縦断する高圧線の鉄塔のひとつに的を絞ってアクセルを踏んだ・・・が人生そんなに甘くない。
バリオの寂しげな声が響く・・・
そのまま高圧線を通過し、その先の工業団地に機体と期待を向けた時、空気に変化が訪れた ドコドコ?(゜∇゜*o)(o*゜∇゜)o〜♪
上昇開始 ヘ(゚∀゚*)ノ 頭上に雲が湧きだす。再び安定圏内へ。・・・海抜1200mを越えた頃同士に交信。
おや?風まかせからの返信あり。またまたドコドコ??センタリングしながら機体を探す・・・・・・??
発見!!! カンノ木山付近からスタートした彼であったが、東北東方向に向け、まさについ先程通過した高圧線付近で廻していた。
クロカン先で同士の姿を確認できたのはほんとに久しぶりで、正直、マジでうれしい(‘-^*)/
『早く合流しょうやぁ〜』なーんて思い、『ここココ此処』とばかりに自分の位置を何度も交信・・・するも「「我、関せず」とばかりに
彼はフル無視を続ける。3kmほど先にこちらは見えているのに・・・が、交信に夢中で旋回半径が倍増し、上昇帯から脱落(T▽T
しかーし枯れ枝はあきらめが悪い。次の上昇帯を捕まえても延々アクセスを続けた。
しかし、空の迷彩色(やや黄ばんだ白+灰)であるMy機体が彼の目に留まることは一度も無かった。

        ≪第三章≫ 世羅〜甲山〜ファイナルグライド

高度の安定圏に達した後、風まかせをチラ見しながら世羅の町へ向かう。
積雲の影響でこの辺りは比較的L/D良好。
当初から通過地点に決めていた甲山町の西側にある丘のくぼみは、Myサーマルポイントにしており、実際に何度も救われた。
今日はそこから煙が上がっており、豊栄の高圧線付近から確認したときには弱い南風が入っていたが、現在は無風〜やや西風っぽい。
弱い南風を想定し、そのやや北側を通過したが・・・リフトが無い。そのまま『裏切られた感』を胸に東に進むと・・・発見。
サーチしながら徐々に上昇中、やや東方の甲山〜府中市方面に小さなクラウドストリートができ始めたのを確認。
もったいないお化けに呪われるかもしれないが、+300m程度の上昇で上昇帯を離脱し東に移動。
既に見失ってしまった風まかせに『甲山から府中方向にストリート有り、八田原越えは今がチャンス』と交信し、甲山町の南側でヒット!
時間との勝負とばかり、自らのスイッチをON。
効率の良い旋回を心がけたが、久しぶり(3ヶ月ぶり)に飛んだブレークの重い愛機に、腕がクレームをつけている。
既に『シビアなコントロールはナッシングBy My 両腕』T▽T
・・・そう言えば今年の初飛びでもあった先週のフライトは、ラク〜に飛べるシグマ7だった(^^;
甲山の町南西付近で上昇しながら東方面への雲道を見ていたが、成長が止まり衰退が始まったか?
海抜180mを越えた頃、時は既に15時に近い・・・八田原ダム越えのラストチャンスと決断し、まだある上昇帯を捨て早め早めにスライド。
世羅町川尻の東にある鉄塔の集合した峰の山頂を通過すべく、海抜500mで突っ込んだ。・・・キッツ〜ィ(;゚Д゚   怒シンク襲来。
鉄塔付近に取り付いた頃、以前風まかせが言っていた「芦田湖(八田原ダム)にキャンプ場があり、LD可能」との言葉を胸に目を凝らす・・・が、
その瞬間、数分後の自分が頭をよぎった。『水は冷たい。・゚゚・≧д≦)・゚゚・。』
びびってしまった枯れ枝は、いわゆる『東のドンツキ(勝手に命名)』宇津戸に機体を向けたが、南風と遭遇・・・最悪高圧線を越えられない?
オリャ〜とばかりにファイナルグライドを切った・・・Uターンして・・・
世羅町川尻にある甲山中央小学校に隣接したグランドへ着陸。頭上に積雲のなごりを残して。
その頃風まかせは芦田湖キャンプ場付近でラストサーマルと格闘中。

離陸時間 12時23分   
着陸時間 15時10分   
飛行時間 2時間47分  
荒谷山〜世羅町川尻までの39.6km

我が家の姫参謀に回収していただき、ひとつ山向こうの風まかせを拾った。エリアへの帰路につく中、
せっかく家の近くまで帰ってきたにも関わらず、またまた振り出しに戻るため、通常はテンションが下がりそうなものだが、
自己最高記録を飛んだ風まかせからは、ホクホクの笑顔と愛娘へのサービスが絶えることは無かった。

       【本日のフィードバック】

通年であれば本格的なXCシーズン到来前。準備期間でのフライトとしては、それなりに満足できたものの、以下に課題を挙げてみた。
@スタートタイミング。低すぎさんのおかげで自然とスタートできたが、自分なりのプランが少ない。
A 向原〜大土山付近の飛行内容。空域の活発化するタイミングを見ながらの移動であったが、
 実際に低すぎさんに完全に遅れを取ってしまい、結局自分の経験のあるルートを選択するハメとなった。
 うまい人の飛びを観察するには同じ空域を飛ぶことが重要で、相手にも注視される必要がある。
Bフライト軌跡を見る中で最も感じたのはロス。サーマルを外したり、見失うケースが多々見受けられる。
 積雲を見ながら移動した為、ある程度のブレは仕方が無いが、軌跡の乱れが目に付くということは、多いに改善の余地あり。
C本日の最終便とも言える活性化された空域(世羅〜甲山付近)での選択。結果論ではあるが、早い移動を仕掛けたことが裏目に出た。
 まずは『効率よく確実に』上げることが必須→体力と集中力の不足。
 その後『雲の衰退を感じ、急いで突っ込んだ』時点で既に判断が遅れている→もともと観察能力を磨くため、
 スローテンポで移動をしているにも関わらず、情報収集が遅れていることは重要課題。
D芦田湖周辺の着陸可能場所の確認。土地勘のある風まかせや低すぎさん、および同士との情報交換を行い、
重要ポイントの事前確認が必要。
 今日は風まかせLD(芦田湖キャンプ場)を入手できた。
E計器類のメンテナンス不足。昨夜充電したはずのカメラだったが、いざ使用時に「電池残量がありません」と裏切った。
 我が家のデジカメでは最も長老につき、低温化での使用は酷か?
距離的には同士に敗北し、チームフライトもできなかったが、事前の打ち合わせと目標の共有化により、
結果的に方向がおおむね一致したことは、セーフティの観点から考えても大きな進歩だろう。