ホアンと稲垣夫婦のホームステイ日記

7月21日(土曜日)『ジョーのホストファミリーの家へ!
昨晩家に着いたのは1時半頃。越君達はシャワーを浴びて、すこしお腹空いたというので
深夜のラーメンタイムとなった。お腹も落ち着き蒲団に入ったのは2時頃であった。
私も息子がお風呂の湯を入れてくれていたので、湯にゆっくりつかり、やっと4時ころ眠る。
越君達と話し合いをしていたら、つい寝そびれてしまった。

翌朝は二人をゆっくり寝せておこうと思い、片付け物をしていたら、
ジョーのホストファミリーの杉田様から電話を頂く。
お住まいの牛田町で「ほおずき祭り」という夏祭りがあって、ジョー君が和太鼓をたたくそうだ。
「賑やかなイベントなので、ホアン君、泊りがけでいらっしゃいませんか?」と言って下さる。
ホアンが起きたら相談してみようと思う。

そうこうしていると、越君10時頃起きてくる。
朝食を食べながら、二人で、3者懇の事、将来の夢、仕事、音楽の事いろいろ話をする。
しばらく話していると、由也から携帯に電話だ。
たちまち、越君と由也は会う約束が出来、「とりあえず、自分の家に帰ります」という越君を
広島駅まで送って行く。
ホアンはほっとけばいつまででも寝ている。「起こさなくていい?」と聞くと
「ハイ、いいです、手紙書いときますから」と越君。
越君を送って家に帰ると、やっとホアンも目が覚めたらしい。蒲団をたたみ、食卓の
テーブルについて私を待っていた。

ジョー君の招待の話をすると、「ジョーも、もうすぐアメリカへ帰るし、行ってみようかな?」と言う。
杉田様の方へ連絡し、夕方ホアンを連れて行く事にした。
牛田町界隈は「ほおずき祭り」という沢山の幟が沿道にはためいて、賑やかに
祭りを盛り上げている。
バス通りは歩行者天国になり、車の乗り入れも制限されている。
約束のスーパーの前で、杉田様は既に来て、私達を待っていて下さった。
「ホアンを宜しくお願い致します」とご挨拶し、ゆっくり車の駐車が出来ないのですぐに失礼する。
ジョー君の和太鼓演奏はどんなんだろう?ホアンも楽しんでくるといいが・・・・。

ホアンを送って行き、それから私は田舎へ行く事にした。
痴呆気味の母を兄や兄嫁さん、弟と弟嫁さん達が入れ替わり立ち代り、こまごまと
面倒見ていて、頭の下がる思いがする。
出来るだけ私も帰れる時は帰って、労をねぎらいたいと思うのだが、ホアンという
手のかかる子供がいるので、思うように帰れない。
夕方、母に電話すると、「誰もおらんよ」と言う。帰ってみると、何の事は無い。
皆メンバー揃っている。
みんなで家から1分程の畑に行っていただけなのに・・・・と言っている。
目の前に姿がなければ、居ない!と思うらしい。

今晩は里でみんなとゆっくりしよう・・・。

7月22日(日曜日)『沖縄よりご帰還!』
朝、ゆっくり寝させてもらったが、皆さんの手前贅沢も言っておられず
8時の朝ご飯には起きて、みんなと一緒に朝食を食べる。
母は4時頃には、起き出して、ゴソゴソするそうである。
加えて、重要な家族の一員と成ったヨークシャーテリアの「クロちゃん」も早起きだ。
犬大好きの兄嫁さんが、なめるように可愛がっている。
私は犬が苦手なので、あまり寄り付いてくれない。
クロにとって運悪く私一人の時は仕方なく、私にすり寄って来るけれど・・・・。
こんなクロだが、痴呆の母にとっては、大切な話相手となっている。
買い与えた最初頃は、どうなる事かと心配した時もあったが、今では母にとって
無くてはならない存在だ。

今日はホアンが帰って来る。朝方、ジョー君のホストマザーより電話頂いて
夜10時に、昨日杉田さんと御会いした所でホアン受け渡し(?)という事にした。
夜8時頃から10時位まで、歩行者天国となっている通りで、ダンスやパレードが
あったりと、一番賑やかになるらしい。杉田さんも、きっとホアン君楽しんでもらえると
思いますので・・・とおっしゃっていた。

ホアンには、私の携帯電話を渡して
「田舎へ行くけど、夕方6時頃には必ず帰っているから、いつでも電話しなさいね」と
言っておいた。

ホアンとの約束の時間は少し過ぎたが、急いで広島へ帰って来た。
誰も居ないとばかり思って居間の戸を勢いよく開けると、何と沖縄組みが帰っているではないか!
心の準備が無かったので、一瞬”ええ〜??もう帰ったん?”とびっくりしてしまった。
これから石田さんは、大阪へ仕事で行かれるそうだ。沖縄で目一杯飛ばれたとみえ
黒い顔は一段と黒くなり、”黒光り”している。
「石田さんを駅まで送ってくる」と言って主人、すぐ出かけて行く。

玄関で見送り、着替えをしていると電話のベル。
「おかさん!」とホアンの声。「今から帰る・・・」と言っている。
”えぇ〜!まだ7時よー。10時までいるんじゃーなかったの?”と思いながら、
「じゃーおとさん丁度駅に行かれたから、連絡しておとさんに行ってもらうわね!」
とホアンに伝える。
折り返し主人に連絡し、昨日の場所で7:40にホアン待ってるから・・・と頼む。

ホアンと話した後で、杉田様の奥様と代わりお礼を言うと、「今日は夜が楽しいと
思ったのですが、ジョーが太鼓の方で取られてしまって、ホアン君一人なので
ちょっと、淋しかったのでしょう・・・・」と言われていた。

いくら祭りやダンスが好きなホアンでも、知った人が居なければ、どうも一人で
ダンスする気にはなれなかったのだろう。

主人がホアンを無事引き取って帰って来たのは8時過ぎであった。
暑くて少し疲れ気味のホアンだったが、ジョーの太鼓の上手さには感激の様子。
「学校が終わると、『太鼓の稽古ににます行きます』と言っていたよ・・・」とホアン。
”外国人で和太鼓をたたく”という事で、かなり脚光を浴び、インタビューを受けたり
したらしい。

山口キララ博へ行ったり、ジョー君の所へお泊りさせてもらったり』と夏休み
始まってすぐから、楽しい事ばかりのホアンである。
来週には、AFSの夏季オリエンテーリングで江田島へキャンプに行く予定。
いろいろ行事がめじろ押しで、空手練習になかなか参加出来ないホアンである。
7月23日(月曜日)『LPの方と打ち合わせ
今日ホアンは12時にLPの方と、江田島キャンプの打ち合わせの為
学校で待ち合わせている。
ちゃんと行くのだろうか?と心配になる。10時半モーニングコールをしてやる。
起きて朝食を食べているようだ。しかし、時間は11時だ。
こんな事では所要時間を考えると、危ないな〜!と思いつつ電話を切る。
案の定、12時10分頃、ホアンが外から電話してくる。
「今から自転車で学校迄行くので、もう少し遅くなりそうなので、Nさんに伝えてほしい」
と言う。
彼の時間のルーズさには、ほとほと呆れる。何度も主人も言って聞かせているが
その都度、ああいえばこう言うのホアンになり、もっともらしい理屈をつけてくる。
”10時の待ち合わせだと、11時という事!”これがコロンビア時間だそうである!
彼のそう言った性根をたたき直すのは、ほぼ不可能に近いと諦めた。

「学校では、由也君に会ったよ」とうれしそう。
早速、”29日には海へ行こう!という約束が出来たらしい。
LPの方と打ち合わせが終わったら、空手の練習に参加するはずだったが
暑いだの疲れただの言って、ちゃっかり帰ってしまったホアンである。
この日本の暑さはホアンにとっては、想像以上の暑さらしい。
軟弱ホアンには耐えられないのか〜??!
7月24日(火曜日)『サンダル買いに街へ』
今日はとりあえず空手練習に参加だ。
ホアンは気ままなので空手を真面目にやっている部員には申し訳ない気がする。
ホアンの心のどこかに、『留学生なのだから大目に見てくれる』という甘えが多いに有る様に見える。

空手が終わったら、明日からのキャンプに必要な海グッズを買いに町に出る予定のホアンだ。

夕方には主人と待ち合わせもしている。先日喧しくいったが、はたして効力はあったろうか?
賢い子なので、言えば必ず守ってくれるが、その時だけである・・・。
カセットテープの如く繰り返し繰り返しが必要なホアンである。

夜8時過ぎに二人仲良く帰って来た。
ホアンは大きな袋を提げている。中身のお披露目だ。
28センチの大きな足がはくサンダル!ハワイ帰りか?というような半パンだ。
どれもホアンにとってもフィットしてステキだ。
ホアンはいつも安物は買わない。安いもの買うと、すぐダメになる、これ2年、3年使える!と説明する。
彼は着るもの、持ち物にあまり頓着する方ではないが、買うなら良いものを・・・と言う考えは
私は同感である。
さっそくお召し替えしてさっそうと現れる。
「でも、明日の服装は学校の制服よ!」と言うとすっかりしょげかえってしまった。
明日は広島駅でAFSのメンバーチェックという大役がある。ホアン大丈夫だろうか??
こんな時間なのに、広島駅に何時に行くんだろう??なんてノーテンキな事をのたまっているホアンである。

   これ かっこ良いでしょ!   明日 海!このスタイルで行きまーす・・・。

7月25日(水曜日)『鈴ケ峰高校夏季オリエンテーリングに参加』
月曜日にAFSのLPの方と打ち合わせしたにも関わらず、相変わらず抜けているホアン。
広島駅での待ち合わせの時間が分からない。なんとも頼りないホアンである。
ホアンは広島駅に集まったメンバーの人員チェックをする役目だというのに・・・。
昨晩すぐにLPの方に電話して聞くホアンであった。

朝10時に広島駅で皆さんを迎えるホアン。相変わらず寝坊だ。早くしないと遅れる!
皆さんに迷惑をかけるわけには行かないので、眠そうなホアンを揺り起こす。

急いで朝ご飯を済ませ、シャワーを浴びる。お気に入りのナイキのバッグを肩に掛け
小走りに家を出るホアン。
丁度私が会社へ出かける時刻と同じ様になってしまったので、下温品まで一緒に車で。
「楽しんでおいでね!」とホアンをバス停前で降ろし見送る。
今日から3日間、江田島で、サマーキャンプ。鈴ケ峰高校主催による、合宿だ。
ホアンのAFSの友達エリックやハビエルも来る予定なので、楽しい事だろう。
ホアンの居ない3日間、私のサマーホリデイだ!!

7月27日(金曜日)『ホアン帰る!』
この3日間、毎日うだるような暑さ。全国的には40度もの気温になった地域も有り
熱射病で亡くなる人もあったようだ。
ホアンもさぞかし暑い!暑い!を連発しているだろう。
実際、コロンビアに比べてこれほど日本が暑いと思わなかったと言っていたから。

今日はお昼過ぎには、島を離れ帰途に着く日程表に書いてあった。
多分3時位には帰っているかもしれない。

少し買い物をして急いで家に帰る。
玄関にはホアンの大きな靴がある。「あっ!帰ってる、帰ってる」
居間では、息子がテレビを見ている。二階だろう。
上に上がって見る。「ホアン!」とドアーをノックする。暑いので上半身は裸でベッドの上でリラックスしている。
ニコニコしてベッドから起き上がり「ただいまー!」と私に微笑みかける、
「おかえり!」とホアンを抱き寄せハッグする。
「ちょっと、ウエッティ・・・」と暑いので身体が汗ばんでいるとはにかむホアン。
ベッドに座り、ホアンの長々のオリエンテーリング報告を聞く。

                                                

ホアンとエリック、ハビエルは3人同じ部屋だったそうだ。
ホアンも勿論だが、ハビエルのどうもお寝坊さんらしく、女子生徒がホアン達の部屋を掃除しに来ても
この3人、全然起きようとしないので、業を煮やし、女の子達は先生を呼びに行ったそうだ。
そうすると、逆に先生が生徒に対し、黙って部屋に入った事等注意されて、
「良いから!そのまま寝なさい」と言われて、彼らはまた延々一時間、みんなは
ラジオ体操しているのに、8時頃までおやすみなさ〜い!だったそうだ。

また、アフリカから来られている英語の先生と仲良くなり、沢山々話をしたそうだ。
その先生は、ご両親がイギリス人なので、。英語は勿論、またアフリカ出身なので、アフリカの
ネイティブ ラングエッジですごく変った発音の言葉を話されるそうだ。
舌を口の中ではじけさせるような、”チェっ!チェっ”と言うような、発音みたいで、ホアンも
初めて聞いたと言って、上手に真似をしていた。
その他ドイツ語も含め5ケ国語が話せるそうである。
彼はリッチな家庭の先生で、日本ではヨットを持ち、優雅の暮らしだそうで、
ホアンも憧れてしまった様である。

ホアンが泳いだのは、最初の日だけだそうで、後はバレーや卓球、バドミントン等の球技をして、楽しんだそうだ。
エリック・ハビエルと3人同室なので、毎日夜遅くまで、おしゃべりして、明け方3時、4時まで話がはずみ、
また朝は起きる事が出来ない!我が家での生活の延長みたいだ。
それでも、8時には『起きないと朝食後10分で終ります!』と言われ、しぶしぶ起きて行くホアン達の
様子が手にとるようだ。
コロンビアでは、日本の様に集団生活での教育はしないのだろうか?
ホアンに、余り集団生活意識が薄い様に思われるのは、こう言った機会は少ないのかもしれない。
集団生活で得る事は非常に大きいものがある。規律・マナー・思いやりの心・その他ありとあらゆる事を
こういった場において学んでいくと思う。
今回の合宿でほんの少しでもいいから、ホアンの将来に役に立つ事を学んでくれていたら
うれしいのだが・・・・。

30分程ホアンの独演会を聞き、暑いからアイスクリーム食べましょ!と居間に降りる 。

食べ物は美味しかった?と聞くと、「ちょっと・・・食べられなかった・・」と顔をゆがめる。
「お漬物とご飯がいいのね!」と言って二人で笑う。
「じゃー今晩何食べたい?すき焼き?」
ホアン 「ハイ!」  「じゃーすき焼きで決まりね!」と私。

「ちょっと、おかさん、そこまで買い物に行って来るね」と言うと、「僕も行く!」とくっついてくるホアン。

                                              

今回はそれほど真っ黒に日焼けしていない。最初の日に、一時間程度海につかっただけだったので
日に焼ける暇がなかったのだろう。
楽しみにして行ったオリエンテーリングだったが、ホアンがいつも私に有った事を逐一報告してくれる様子から
判断すると、小躍りして楽しかった!という程でもなかったように伺えた。
多分それは、自分達が常にお客さん扱いで、生徒達と別格の立場を感じ取ったからだろう。
英語のトーキングの時間には呼ばれたと言うホアンであった。
ホアンの口から、女子生徒と会話したとか、友達になれた・・・・という発言はあまり聞かれなかった。
皆さんとのコミュニケーションの場は少なかったのだろう・・・。

明日は土曜日なので、私も休み。ゆっくり疲れをとると良い・・・。
7月28日(土曜日)『ホアンと映画へ!』
朝6時電話のベル。声のトーンからコロンビアからとだとわかる。ハビエル!ハビエル!と言っている。
子機を持って未だ夢の中のホアンを揺り起こす。話すうちにホアンも次第にエンジンがかかって来たようだ。
笑い声や話し声が延々続いている。

今日も朝から暑そうだ。涼しい内にと思い畑に行って一時間程、ぼうぼうに伸び放題の雑草を抜く。
頭から汗が流れ出て、目に入る。瞬く間に着ている服は汗びっしょになる。

7時半主人起きてくる。沖縄パラ旅行以来の神の倉なので、9時には家を出かけて行った。
来月3日からAFSの留学生3人を我が家で面倒みる事になった。
かのエリックとハビエルである。我が家は南米3人でひっくり返りそうだ。
少し片付けをしたり、ホアンの寝ている間にと思ってばたばた忙しく動く。
暑くて休み休みでなかなかはかどらない。最後にはもう開き直って適当に終える。

昼からホアンと映画に行こう!前回A・Iという映画を見た。
同じ福屋の映画館で「パールハーバー」をやっている。
「次の時は、これを見に来ようね」と約束していたので、ホアンを2時頃起こす。
映画!と聞くと、ホアンはすぐ眼を覚ます。支度をして3時に出かける。
2時55分の上映開始に間に合う。
座席数は少ない映画館だ。入ってもたもたしていたら一番前列の席しか無くなってしまった。
トイレ等の出入りに都合が良いし、再前列の真中当たりに座った。
この映画は旧日本軍の奇襲攻撃を背景に幼馴染のパイロット2人と従軍看護婦との
3人の愛と友情を描いた物語である。
最近の映画はCG技術を駆使して、戦闘シーンもすごくリアルで迫力一杯である。
ホアンも戦争という事に関して大変感心が高い。
行く前に「パール ハーバー」って知っている?と聞いたが「I don't know」と言っていた。

この間の『とうかさん』でコスタリカの友達エリックが、頭に日の丸のついたはちまきをして
皆さんの注目の的であったが、この映画でそう言う姿の若い兵士を見るだろうと説明しておいた。

   

江田島キャンプでは、資料館に行ったの?って聞いたら、そういう所は全然行っていないように言っていた。
もうすぐ8月15日の終戦記念日でもある。江田島には特攻隊としてホアンと同じ位の若い兵士が
沢山沢山、戦争で命を落とした歴史や、国の両親に当てた最後の手紙等が沢山展示してある。
ホアンはこんな話をすると、ものすごく興味があるのでつっこんで聞いてくるので私は
もっと勉強しなければと恥ずかしくなる。

ホアンも実際映画でこのはちまき姿を見て意味が少しわかったようである。
コロンビアでは、軍隊とゲリラ軍との銃撃戦が頻繁に起きている。
つい今月初めにも、彼の町サンタンダールで銃撃戦が有り、軍隊兵士50人、民間人20名位が
亡くなったというニュースをホームページで見た。
コピーして持って帰り、ホアンに見せると、びっくりして直ぐに国際電話(コレクトコール)で
家に電話していた。幸い銃撃戦は町を離れた山間部での出来事であったそうで、ホアンの町には
何事も無かったそうで、ホアンも本当に安心した様子であった。

日本という国は全く平和であり、治安もいい。ホアンにとっては天国の様な所であろう。
それに比べると、常に身近に危機感を感じなければならないホアン。
将来コロンビアに住みたくないと思うのは当然なのかもしれない。
また御両親もそう願われるのも、もっともな事であろう。

この映画を見て、戦争がVery stupid だと呟いていた。

映画が終わってスターバックスコーヒー行こうね!と言っていたが、時計を見るとすでに7時だ。
コーヒーはネックストタイムにしましょ!と急いで帰る。

すでに帰って横になっている主人、今日は3時間も飛んだ!と黒い顔をギラギラさせている。
この暑さの中、3時間では、うれしいは通り越して意識もうろうの状態だろう。
いくらパラキチといっても、異常だ!


7月29日(日曜日)『ホアン海水浴!』
今日はホアンのクラス何人かで海水浴だ。もうすぐ日本とお別れのジョー君の為に。
先日行った”水尻”へ行くらしい。広島駅に9:30の約束。
今日はホアンも張りきっている。7時過ぎには起きて、支度を始める。
この日の為にステキなサンダルと海水ズボンも買った。
今日も朝から、ギラギラと太陽が照り付けている。
ホアンは帽子が嫌いでかぶらないので、熱射病なんかにならなければいいけど・・・・・。

ナイキのお気に入りカバンを肩にかけ、さっそうと出かけて行くホアンを見送る。
余り遅くなると心配なので、「おかさんの携帯持って行きなさい!」と渡す。
バスが無くなったら、電話しなさいね、行ってあげるから・・・と伝えておく。

ホアンが出かけたので、私は田舎へ行く事にした。
主人は勿論、神の倉出勤だ。すでに神の倉の”主”におさまっている。

息子のお昼ご飯を作り、私は神の倉経由で田舎へ向う。
丁度神の倉を通りかかると、主人の黄色に赤いラインのキャノピーがランディングしようとしている。
「あ!主人の機体だ」ちょっと、寄って行こう。
今日は風が少し強いようだ。主人のランディングは少しショート気味のようだ。
指定されたエリアに降ろせなかったので、500円のペナルティーを払わなければいけない!
ランディングには自信のある主人にしては、どうした事か??

ランディングではみなさんと久しぶりに会い、いろいろおしゃべりする。
松代いっちゃんも来て、ちょろちょろしている。私を見て「あ!あいちゃんだ〜!」と叫んでいる。
風が強いので、誰もテイクオフしない。インストラクターの山本さんが皆さんを誘って
お昼ご飯に行かれる。主人も付いて行くようなので、それでは私は田舎へ行きますとお別れする。

田舎へ行くと、木陰ではひんやりした風が入るのに、今年の暑さは格別だ。風が生暖かい。
それでも、広島に比べれば別天地である。
その代わり、見渡す限り田んぼ、田んぼ、山また山である。
みんな、午後のひと時、お昼寝中だ。私も夕べ寝たのが2時過ぎだったので、ちょっと一緒にお昼寝。

ひと寝入りしたが、母のお守役の”クロ”が顔の当たりをつっつくので、眼が覚めた。
母の話相手をしたり、家のまわりを散歩して、時間はあっという間に過ぎる。
兄嫁さんも早めに広島に帰るというので、合い前後して田舎を後にする。

帰りがけに神の倉を通ると、未だ沢山の車が駐車している。
主人の車も有るので寄ってみる事にした。
今朝元気にちょろちょろ遊びまわっていた、いっちゃんは暑さがこたえて、車の中でお寝んね!だ。

ランディングの東屋でスイカを頂く。沖縄帰りの友井さんに御会いする。
まだ、沖縄のトップランの興奮が続いているのか、終始ニコニコとしておられる。
ホアンがいつもお世話になる黒田さん、「今日コロンビア君は?」と聞かれる。
「今日は海水浴に行きましたー!」と私。
「来週面倒見てやって下さいね」とお願いしておく。

ホアンが電話してくるといけないので、早々に神の倉を後にし、広島へ。

   

私が帰る前にホアン、「11時頃になります」と電話が有ったと息子が言う。
夕食を済ませ、お風呂に入って、ホアンの帰りを待つ。
11時を30分も廻ったが、なかなか帰って来ない。バスはあるのだろうか??
横の道まで、出てみるが、誰も歩く気配は無い。携帯を持たせたので、コールしてみる。
誰も出ない。しばらくすると、折り返して、電話だ。
どうやら、由也君の家にみんな押しかけて遊び、ピザをご馳走になり、誰かに送ってもらって
帰っているところ。もう20分位で着きますから・・・との事。

主人が電話をとったので、私は誰かがホアンを送って来ておられるのだろうと思った。
とにかく分からないといけないので、道に出て、迎える。
ほどなく白い車が止まり、ホアンが降りて来た。
海水浴に一緒に行った友達だろうなー・・・と思い「お茶でも如何ですか?とお誘いするが
時間も遅いので・・・と言って帰ってしまわれた。
ホアンに「お友達?」と聞くと、何と「由也のおとさん!だよ」と言う。
とってもお若いので、お父様だと気が付かなかった。
由也のおとうさんはお仕事の関係で、英語が達者なので、帰りはずっと英語で話しが出来
ホアンは、由也のおとうさんとすっかり意気投合してしまったらしい。

今日は朝の10時からずーと海に浸かっていたそうで、いささかホアンの顔も腕も真っ赤に焼けている。
背中はひりひりしていると、顔をしかめている。
これでは当分お風呂にはつかれそうにない!

                              

夕べ遅かったので少々寝不足のホアン。目がうつろだ。
今日の報告はまた明日。寝ましょう!寝ましょう!

7月30日(月曜日)『市内へプロテクター買いに』
昨日の海水浴で疲れきったホアン、死んだように眠っている。
今日は空手の稽古がある予定だが・・・・とても行ける様子ではない。
9:30から12:30までと時間表に書いてある。

もう仕方無い!そのまま寝せて置こう。私はホアンを起こさずに会社に出かける。
昼過ぎ位まで寝るだろう・・・。

主人が夕方ホアンを連れて市内へプロテクター買いに行こうか?と言う。
それでは!と家に電話してみる。何度コールしても、出ない。
まだ眠っているのだろうか??
私の携帯をホアンに預けたままなので、携帯を鳴らしてみる。
すぐに電話口に出るホアン。今友達の越君とずーと話しをしていたそうだ。
キャッチコールが鳴ったが、どうして良いかわからず、とりあえず電話を終えた様だ。

おとうさん、ホアン連れて買い物行かれるから、ここにおいで!と言う。
じゃー4時前に行きますと約束して電話きる。

3時頃津島さんが会社に見えられる。
コンピューターの調子がおかしいのでみて頂いていると、ホアンが約束どおり、
3時半過ぎに会社にやって来た。
自転車を漕いで汗だくだく、ヒーヒー言っている。
アイスクリームを食べさせて少し落ち着いた。
昨日の海の余韻で顔は真っ赤、背中はまだひりひりすると言っている

ホアンが私の携帯電話を持って来てくれたので、私のメル友、由也君
「夕べは遅くにホアン送って頂いてありがとう」とメールしておく。
「お父さんって気が付かず、失礼しちゃって、詫びておいてね」と書いた。
しばらくすると由也君から携帯電話入る。
丁度ホアンが来ているので、びっくりさせようとホアンに代わる。
由也君は明日も海水浴に行くと言って、盛んにホアンを誘っている。
ホアンは肌が火傷状態なので、行かれないと断ったようだ。

5時をまわったので、主人はホアンを連れて市内へ出かけて行き、
一時間後、足のプロテクターと縄跳び道具を買って勇んで帰って来た。

ホアンは会社から自転車で、私はホアンの自転車置き場まで車で行く。
「じゃー、6時半に待っててね」と約束して、同じ様に事務所を出る。
今の時間は会社帰りの車が多いので、私の方が少し時間がかかり
6時半をだいぶ過ぎてしまった。ホアン待ってるだろうなー・・・・。
「ああ!居た 居た」汗びっしょで車に乗り込んで来た。
ホアンも途中道を間違えて、あわててしまった・・と苦笑い。

さあ!足のプロテクターも買ったし、少し太り気味のホアン、鍛えなくちゃーね。

7月31日(火曜日)『ホアン 梅を干す』
今日と明日は空手の稽古も無いので、ホアンは超 リラックスして、毎日遅くまで
寝ているようだ。
そして夜昼逆転の生活パターンとなってしまう。
我が家の息子が全くホアンと同じパターンだったが、今ではホアンがそうなので
ホアンの方に譲ったようである。
息子のアルバイトも、もうアメリカ行きが近いので、25日で終了した。
残り少ない日本での滞在を友達に会ったりして過ごしている。

夕べ、ホアンに梅の昼夜干しを頼んでおいた。
既に梅とシソを一緒に漬けているので、それを一旦ぶち上げて、土用干しをする。
家に帰る途中の道が濡れている。どうやらこのあたりは雨が降ったようだ。

今朝出る時に一週間前にザルに広げて干した梅を外に出しておいた。
雨に濡れてしまったのではないかしら??と心配になる。
帰ってみると、干した場所にそのザルが無い。ああ!ホアンが入れてくれたに違いない。
そう思って「ただいまー」と言うと、ホアンはすぐに玄関に出て来て、梅が干してあるの
気が付かなくて、ちょっと濡れてしまった・・・と言う。
そして、今日もうひとつのかめの梅を干したのを、私に見せる。
梅とシソの葉と赤い汁を別々に分けて干してくれている。「ありがとう!」とホアンに礼を言う。

この間買った縄飛びを外でやっていたら、近所の方が話し掛けて下さり、沢山のミニとまと
をもらった・・・と喜ぶホアン。



先日南米・北米あわせたサッカーの試合で、最終コロンビアとメキシコが残った。
そしてついにコロンビアが1:0で優勝したそうだ。
友達がその結果をホアンに電話で知らせてくれて、ホアンはちょっと泣いた!と言っていた。
国では、サッカー熱はものすごいらしく、学校が休みになり、3日3晩祝杯に酔いしれるらしい。
ホアンもご機嫌である。

夕ご飯を食べて、ホアンと主人はいつもの囲碁に興じている。
私もお風呂に入り、ゆっくりする。
そうだ!ホアンの飲み物がきれてしまった。そう思って、紅茶を沸かす。
ホアンはとにかく甘いものが好きなので、紅茶もおおきな鍋に沸かし砂糖を沢山いれて
それを冷やして置く。18歳の誕生日以来、コークは止めたので、今は甘い紅茶を飲む。
ダイエットの為にコーラはやめたけれど、私がどばどば!っと砂糖をいれるのを見て
眼を真ん丸くしている。”そんなに沢山シュガー??”と。これではダイエットに、なりはしないネ!!

美味しく出来たかな?どれどれ!と一杓飲んでみた。”ゲーっ!!辛い”
砂糖と塩を間違えてしまった。大鍋一杯の紅茶・・・・ホアンが大笑いをする。
「おかさん!ダメ!!」と。あ〜ぁ塩入り紅茶ではの飲めやしないわね・・・・。


眼をパチクリと開けて遅くまでテレビを見るホアン。
「おかさん もう寝るよ!」と言うとその度に「ちょっと!ちょと!」と言うホアンに付き合っていたら
もう夜中1時過ぎている。「もう付き合ってられない!」
「ホアン、寝ましょ!」と言うと「ホアン、まだ寝ません!」
ではおかさん お先にねー・・・。お・や・す・み!!