ホアンと稲垣夫婦のホームステイ日記

                                                   愛子 記

5月14日(月曜日)
昨晩、おかあさんの助け要る?と聞くと「イエス、リトル・・・」と
きまずそうに答える。
ホアンの隣の部屋で本を読んでいると、ホアンが来て
「おかさん、これ!」と言って私に目覚まし時計を見せようとする。
それは、どうしても起きて止めなければならない本棚の、一番高い所へ
置こうとしている。

『ああ・・やっと起きなければと言う気持ちになってくれたんだ・・・』と
内心嬉しかった。

朝、彼の隣の私の部屋で、彼が起きるかどうか気にしながらお化粧していた。
6時20分になっても、30分になっても起きる気配も時計が鳴る気配も無い。
40分になって、これはおかしい?と思い彼の部屋を覗いてみる。
なんという事だ、夕べ置いたはずの時計はしっかり彼の頭もとにあり
ONのスイッチはOFFになっている。
「ホアン、起きて!! 時計見てご覧!!」と私は慌てた様子を
見せてホアンを起こす。
ホアンも自分の腕時計に目をやり、あわててベッドから置き出した。
なぜ夕べセットしたはずの目覚まし時計が、彼の枕もとに有ったのか
私にはいくら考えても理解出来なかった。
とにかく、学校に遅らせる事は出来ないので、急いで支度したホアンを送り出す。

        

夕食を済ませ上がって行くホアンに、明日はおかさん助け要るの?と聞くと
「イエス、リトゥル・・・」と言う。
しっかり私に甘えてくれるのは嬉しいけれど、ぜんぜんホアンの為に
ならないと思えば、辛く悲しくなる。
『どうして夕べセットした時計が、貴方の枕もとに有ったの?』と私は聞いた。
彼は『アイドンノー』と答える。自分で無意識に降ろしたのだろうか?
私には全く理解出来ない・・・。
「ホアン、もう一度セットしてみようね」と私は目覚ましを手に取る。
そして私は起きる時間を7:00にセットした。
勿論この時間では彼は朝食もとらず走って出なければならない時間だ。
ホアンは目を見開いて”7:00??”と私に聞く。
それをわかった上で私は6:40分に針を戻した。
彼が起きるべき、”ぎりぎり”の時間である。
10分でも余裕があると、彼はベルを止めてまた寝るに決まっている。
「この時間はもう貴方が絶対に起きなければならない時間よ」と言うと
彼をそれを理解した。
そして本棚の一番高いところに、それを置き『おやすみなさーい』とベッドに入った。
5月15日(火曜日)[初めてです!]
夕べの考えが功を奏して、ベルが6時40分に鳴ると
今朝、彼は本当に一人で起きて来た。初めてです!!
この2〜3日、私はどうしたら良いのか、考えあぐねていて、
少し無口になってしまっていた。
ホアンもきっと私のそんな雰囲気を感じ取っていたに違いない。
そしてベルに対しても敏感に反応出来たのであろう。
これが、ホアンにとって『一人で起きられたんだ!』という充実感
つながって、継続出来れば本当に嬉しい事だが・・・。
食卓についた彼に「今朝、一人で起きられたね・・・おかさんとってもうれしい」
と伝えた。

出かけて行く彼に「お財布は?」と聞くと、「オゥ!ノー」。
ニヤッとして2階に駆け上がって行った。
やっぱりどこか抜けている???

                                        

彼はお茶代わりにコーラを良く飲む。
夕ご飯は私達は最近ブームのお茶摺り機で、茶の葉を全部摺って
抹茶状にしたのを飲む。ホアンはコーラである。
ホアンが来るまで私達はコーラは全く口にしなかった。
コーラもボトル1本が普通のお店では300円以上するので
ディスカウントのお店で5〜6本まとめ買いをしておく。
どんな味なのか、つい私達も飲んでみたところこれがスキッとして美味しい!
コーラの中にはコカインが微量に入っているので、ホアンも一種の
コカイン中毒かもしれない。事実私達もコーラを一口飲んで以来
たびたび冷蔵庫を開ける様になってしまった。
何だか私達もコカイン中毒患者になりそうだ。
無意識に口が要求し、飲んだ後がすっきりする。

夕食の後、「ホアンお弁当出しておいてね」と言うと
「おかさん!今日は全部食べたよ!」とからっぽのお弁当箱を
「ありがとう!」と言って持って下りて来た。
私も「うれしい!!」と言って受け取る。

私はホアンの弁当に、いつも梅干を1個入れておく。
学校で梅干を食べるホアンを見て友達がびっくりしたそうである。
そう、ホアンはヘンな外人!・・・梅干も大好き!なんです。
それに今日は夕飯の時、少し酸っぱくなった主人の大好きな白菜のお漬物
小皿に山盛りに取り、ご飯のお代わりまでして、ばりばり食べていました・・・。
主人は漬物大好きのホアンを見て、嬉しそうに目を細めていた。



夕食時の今日の話題は、明日から4日間学校では中間試験が始まり
ホアン達留学生は自習で図書室に行かされるらしい。
そして学校もお昼で終わるそうだ。
「僕帰ってから、する事ないので何かアルバイトしたい」と言う。
じゃーホアン!おかさん毎日畑の草取りしてるの、手伝う?と聞く。
以前シルバー人材センターに依頼して、草取り作業をしてもらった
事を話たら、僕にやらせてと言う。
そんな話から、息子がホアンと同じ安芸府中の高校生だった時
新聞配達を一年半やり、柔道で肩を脱臼したので、やむなく新聞配達を
断念した事を話した。
新聞配達は唯一学校が認めるアルバイトだと説明する主人。
それは、朝早く起きて、雨の日も風の日も、雪の寒い日でも、一日も欠かさず
新聞の配達をしなければならない、きつい仕事なので、子供達の精神の
鍛錬でもあるし、責任感を養う仕事
でもあるからだ。
私の息子も、朝には幸い強かったので、私が起こす事無く4時半には起きて、
200軒の配達をやっていた。
ホアンは「それで月いくら位ですか?」と聞くので、「一軒10円、1家庭で
月300円の配達料が新聞代の中に含まれているんだよ。
アルバイト料としては、月6万円位もらっていたかなー?」と主人。
それを聞いたホアン「ワオー!!ロクマンエン??」「オゥ ノー!!」
すぐにドル貨幣換算(500ドル)とコロンビア貨幣(8,500,000ペソ)に換算して、目を白黒させる。
これはコロンビアの法律家が、一ヶ月働いた給料だ。普通はもっともっと低い。
新聞配達毎日2時間で6マン!!5ヶ月で車一台買えるゥ〜!!
ホアンの心臓が高鳴って来て、バコバコいってるらしい。
自分で心臓静まれ!!静まれ!と両手で胸を抑えるしぐさをする。
ついには「僕にやらせてもらえないだろうかー?」と言う始末である。
でも、学校の許可も要るし、AFSの許可や、第一新聞配達の募集が
なければダメでしょう・・・?とホアンをなだめる。
6万円には衝撃を受けたようだ。
僕は今度から、目覚ましは『六万円!!起きろ起きろ!!』にするよ
絶対起きられる!!とまたまたジョーク連発のホアンである。

お風呂に入り、「時計、セットするのよ」と伝えると「イエス!」と
ニコっとして上がって行った。
さてさて、明日も乞う、ご期待!である・・・・。
5月16日(水曜日)[タコマからメール!]
ホアンの一人朝起きは今日で3日目である。
毎日一人で起きれるかどうか、神経はそちらばかりに集中する。
当の本人はいたってのんきである。
やはり,最悪私達がいる事に期待しているのだろう。
さてさて今朝のホアンどうだろう??
朝6時40分、、けたたましくベルが鳴っている。
うん?どたどた・・・と音がしている。時計は止めた。5分しても降りて来ない。
また寝たのかしら???2階に上がってホアンの部屋をノックする。
『はい!』とはっきりした口調のホアンの声。ああ・・これなら起きて来る!と確信して
私はドアは開けずに下に降りた。
ほどなく、とんとん・・・と軽い足取りで下りてくる。
今日で4日目であるが、このままずっと順調に起きてくれるとは、
到底思えないけれど、とりあえず今朝は合格である。
ホアンその調子で頑張って!!

今日、私にとって、大変うれしい出来事があった。
アメリカ、ワシントン州タコマから、私のホームページを読んで下さった
留学生の方からメールを頂いた。彼の名前はシュウイチさん。
彼は以前私の息子がやはりホームステイしていた、同じ町タコマで
留学生活を送っておられる。
私のつたないホームページ、『ホアンとの奮闘記』を読んで下さって、
自分と合い通じるものが有って、励ましのメールを下さった。
彼も朝起きるのが苦手で、同じ様に、3個の目覚まし時計を使い
「その内、1個の目覚ましが、とっても嫌いな音なので、それが鳴る前に
起きられる様になった。
一旦起きる癖がつくと、土日でもその時間に目が覚める
様になります」
何だか勇気の出るメールを頂いた。
このメールを励みに、私もホアンが何とか朝、一人で起きる事が
出来るように手助けしてやりたいと思う。
我が息子は鉄砲玉の如く、用事が無ければ音沙汰なしだが
同じ様に頑張っていらっしゃるシュウイチさんにエールを送りたい。

メールといえば、ホアンにコロンビアのお母様からメールが入って来た。
スペイン語なので、私達には全然わからないが、コピーしてホアンに
持って帰ってやる。

手紙を読んだホアンは、お母様の使っておられるコンピューター会社が
以前パンクして、通信不能になっていたのが、再復帰して使えるようになった。
ホームページをご覧になって、内容は日本語なので理解出来ないが写真を見られて、
ホアンがとっても楽しそうに生活をしている様子がわかり、
とても喜んでいらっしゃる・・・との事だった。

かれこれ一月前位になろうか、ホアンがコロンビアの両親に
小包を送ると言うので、私達もホアンを撮ったビデオや私達の紹介ビデオと
私も手紙を書いて同封した。電話のたびにホアンが
聞いていたようだが、まだ着いていないと,いうことが書かれていたようだ。
お国事情が違えば、一週間でアメリカ等には着くけれども
コロンビアには、いつになったら着くのだろうか???
それとも、途中で没収されたのだろうか??

「今日僕、学校で料理したよ」とホアン。
「何作ったの?」と聞くと、”ミソスープ(味噌汁)・おむす”びを作った・・・と言う。
味噌汁には、ごぼう・にんじん・その他具沢山の味噌汁。
たぶんここでもホアンは日頃の腕を発揮したに違いない。
ホアンの大の友達、ゆうや君が、大きな大きなおむすびを作って
ホアンは梅干が大好きだから・・・と言って、その大きなおむすびの中に
7個もの梅干を入れてくれたそうだ。
「僕は腹一杯食べたよ。だから、おかさんの弁当、帰って食べたんだ」と言う。
そう言いながら、全部きれいに食べたお弁当を見せてくれる。
ホアンは気分がいいと、私が夕方帰ると、2階から降りてきて
いろいろ話をしてくれる。
こんな話をしている時が一番私にとって楽しい時間だ。
勿論、ホアンと一緒に夕食の支度をするのも、この上なく楽しい時間でもある。

「今日は学校へLPのNさんが来られた」と報告する。
学校での生活や、家庭での生活状況、クラブ活動や
いろいろな事を聞いてもらった様だ。
例の新聞配達の事聞いてみたけど・・・それはむつかしいと言われた。とホアン。
むろん私達も無理な事は承知していたけれど、ホアンが直接
尋ねてみれば、納得するであろうと、思っていた。
「それじゃーホアン!おかさんの畑の仕事手伝ってくれたら、うれしいわ」
と伝えておいた。お金儲けにならないからダメかな??
5月17日(木曜日)[ホアン草抜きしてくれる]
今日から高校では中間試験が始まった。
ホアン達留学生は試験が無いので、図書室で自習だ。
試験は午前中2時間だけなので、ホアンも今日は弁当無しで
お昼までで帰ってくる。この試験は来週月曜日まである。
ホアン達はさぞかし退屈であろうと思う・・・。
ゆうべ、いつも主人との日本語の勉強で使っていたテキストどこ?と
ホアンが聞いていたので、学校で日本語の勉強をする積りらしい。

夕方帰ってみると、ホアン、ベッドで横になっている。
私が帰った時、家の横の庭の草や雑木がきれいに抜かれていた。
”ああ・・ホアンがやってくれたんだ!”とうれしくなった。
お昼頃帰って一生懸命やってくれたのだろう、私が毎朝30分づつ
草抜きをちびりちびりしていても、春の雑草の延びにはついていけない。
抜くはしから追いかけて延びて来る気がする。
私を助けようと思ってやってくれたのは良いけれど、南天の木も
他の実の物も何本か頑張って抜いてくれていた。

主人も帰ってびっくりし、「ちゃんと、伝わるように言っておかないと、
ホアン、抜いてはいけない物まで全部抜いてしまうぞ!・・・」と怒られてしまった。
ホアンを連れて畑の方へ行き、抜くものは雑草だけだぞ・・と説明していた。
可愛そうに!・・・よく抜いたよ!と主人も呆れるやら、感心するやらだった。
じゃー、今日はお風呂へ行こう!と主人。とたんにうれしそうなホアン。
近くのアクアのお風呂でホアン疲れを癒したホアン、
帰って主人と五目並べに興じていた。
5月18日(金曜日)[マツダ工場見学]
今日は午後から主人がホアンと同じ交換留学生として安芸府中高校に
来ている、ジョー君とエイミーを連れて、マツダの工場見学だ。
中間試験の無い彼らは、さぞかし退屈だろうと、主人が段取りをした。
午後安芸府中高校へ迎えに行き、マツダへ向う。
今日は英語での説明の日だそうで、丁度良かった。
パラグライダーの私達のイントラの山本さんが見学終わって
みんなにお茶をご馳走していただいたようで、有難うございました。

      

見学を終えて主人とホアンが一緒に事務所に寄る。
昨日ホアンを連れてお風呂に行った時、僕は日本そば大好き
言ったので、今日は仕事を終えたら、美味しい日本そばを食べに行こう
いう事になったらしい。
「うどん」と「中華そば」と「日本そば」と一番好きなのは?と聞くと
「日本そば」と答える根っからの日本びいきなホアンである。
夕方私達の仕事が終わるのを待って一緒に出かける。
主人の一番ひいきにしているおそば屋さんが、天満町にある。
閉店ぎりぎりになったが、電話をして待っていてもらう。
ホアンには三味そばを勧める。美味しいと言ってたいらげた。
九州旅行した時にも、私達が良く行くおそば屋さんに連れて行った。
その事を私達はすっかり忘れていたが、ホアンはよく覚えていて
こちらの方が美味しいと言っていた。う〜ん、納得である。
主人は漬物に始まり、おそばが大好きホアンに、自分のいい仲間が出来たと
この上なく喜んでいる。
明日は土曜、ホアンは学校がある。
朝なんとか頑張って定刻に起きているので、今日も早めにベッドに行かせた。

   ほんとにおいしい?   ほんと!すきなのね〜
5月19日(土曜日)[ホアンはスーパー銭湯が好き]
今日も学校では試験。ホアン達は図書室で自習なのだろうか・・・。
お昼まで、お布団を干したり、洗濯をしたりと家事を済ませる。
午後からホアンを連れて、神の倉に行ってみようかな〜と思い
朝出かける時、主人に言っておく。
一度電話をしてみるように言って出かけた主人、外は少し風が強い様なので
果たして飛べているだろうか・・・。

昼過ぎ、近所に回覧板を持って行き、おしゃべりしていたら、
ホアンが暑いかったのだろう、脱いだ上着を肩にかけて、帰って来た。
「ホアン!」と声をかけると、ニコっとしてこちらを見る。
この家の奥さんはホアンによく声をかけて下さる。
ところが、心臓の手術をされたとかで、4月初めから1ヶ月
入院しておられたそうだ。全く知らなかった。
ホアン君は散歩する時、よく『家の方を見て通ってくれるんよー』と奥さん。
ホアンも今ごろ見ないな〜・・??と思っていたかもしれない。
ホアンを呼んで、それを言う。
ご丁寧にも手術後の胸の傷を見せて下さる。
それを見たホアンは顔をゆがめていた。

お腹空いているだろうから「さあ、帰ろう!」と失礼した。
帰るとすぐホアン、カバンから何か取り出そうとしている。
「これ!」と見せてくれたのは、魔法瓶だ。
ホアンは学校やその行き帰りに、毎日コーラを何本も飲むらしい。
その金額がばかにならないので、僕は今度から、冷たいものを入れて
持って行く事にしたと言う。
お金を使うまいと言う事は、良い心がけなので、私も賛成する。
今から暑くなり、空手クラブが始まると、一瓶では足らないかもしれないな〜・・・。

お昼ご飯を食べながら、「昼からお父さんパラグライダーに行ってるけど行く?
それとも何か予定ある?」と聞く。
別に無いけど、パラグライダーは又今度・・・と言う。
じゃーその近くに大きなお風呂が有るから、そこに行こうか?と言うと
一にも二にも無く賛成するホアン。
ホアンをお風呂に連れて行って、もし風が穏やかなら、私飛ぼうかな?と思い、
一応機体を積んで出かける事にした。
ホアンを向原のスーパー銭湯に連れて行き「また夕方迎えに来るね」と約束する。
いまから3時間半後だ。
当分時間は有るので、私は神の倉テイクオフに上がって見る。
ホアンが来てから当分、神の倉に行っていない。久しぶりだ・・・。
テイクオフには、主人も居た。今日は土曜で仕事のところも多いのか
パラに来ている人が少ない。
「風が強くてウエイティングだ」と言う主人。そう言いながらチョロQの夫はすぐに
飛び出して行った。
初心者やP証以外の人等は、この風では少し見合わせた方が良さそう。
私も座り込んで1時間ばかり、久しぶりに会ったパラの仲間の方達とおしゃべりする。

ホアンと約束した時間まで後1時間ばかりある。なかなか私の飛べそうな風にならない。
じゃー私もお風呂に行こ!
予定変更して、ホアンのいるお風呂に行く事にした。

約束の時間少し前に外に出て待っているホアン。
私がお風呂から出て来たので「かあさん、どうしてそこに居るの?」とびっくりの様子。
帰る途中、神の倉のランディング場に主人がいるかもしれないと思って寄ってみる。
数人の人達が輪になり、今日のパラ談義をしておられる。
地森さんがホアンを見て”Hola”と声を掛けて下さった。
石田さんはコロンビア出身の若手F−1レーサーの事を話題にホアンと話をされ
ホアンも大変喜んでいた。おまけにそのレーサーを取り上げた雑誌までホアンに下さった。
上機嫌のホアンだった。

帰りは3人で途中の「千里香」に寄り、夕食を済ませて帰る。
ここでもホアンはお気に入りの、すき焼きどんぶりを注文していた。
5月20日(日曜日)[ホアン初めての畑仕事!]
今朝ホアンの助けで畑仕事をする。
主人が一週間前に、きゅうりやトマト、ピーマン等夏野菜の苗を買って来ていた。
もういい加減に植えないと、苗がだめになってしまう。
植えるには、草ボーボーの畑をなんとかしなければならない。
夕べ、ホアンに明日おとさんたち貴方の助けが欲しい!と言っておいた。
主人は神の倉に9:30に行く約束をしている。
8時にホアンが起きてくれないと間に合わない。
少し早いが、ここの処頑張って朝は起きているので、7:40に声を掛けた。
ホアンは少しねむそうだったが、起きて下りてくれた。
朝ご飯も食べさせず、畑直行だ。
主人、そこを掘ってくれ、あそこもだ・・・と何と人使いの荒い事か・・・!
ホアンも額に汗して、やってくれる。
日頃鍛えたホアンの脚、腰、腕は力が有り余る程だ。
ざっく、ざっくと固い土を掘り返してくれる。
私が毎日ちびりちびり草抜きして、一ヶ月はかかろうかというのを
あっという間に、きれいな畑に変えてくれた。
ホアンに感謝!感謝!。
「ホアンの大好きなきゅうり、夏には収穫出来るよ」と言うとにこにこっとしていた。
ホアンはコロンビアでは、畑仕事なんて、した事もないのだろうと思うと
逆にうれしいかもしれない。
掘り返していると、去年のジャガイモが自然に大きく育っていて、掘り返す度に
ごろごろと土の中から出て来る。
ホアンはジャガイモがこんな風に出来るというのもしらないのだろうなー・・・。
あらかたの作業を終えて、主人はさっさと出かけてしまった。

一日がたつのは早く、あっと言う間に時間が過ぎて行く。
ホアンと五目並べをしたり、話をしていると、一段と早い。
時計を見れば、もう5時近く。
買い物に出たついでに、いちごとさつまいもの苗を買い足した。
ホアンに頼んで苗植えを手伝ってもらう。
畑の水やりが気に入ったホアンは宙に向けて噴水をして遊ぶ。
ふたりともびしょびしょだ!
こんな事もホアンにとっては楽しくて仕方がないのだろう・・・。

薄暗くなりかけて、帰って来た主人、今日は5時間飛んだぞー!と
よれよれ状態。いくら好きと言っても5時間も飛ぶか〜!!
目をつむると、船酔いならぬパラ酔いがする・・・とのたまっている。
ホアンもイヤー!!と顔をしかめている。
今日は日差しも強かった。主人の額と顔は日焼けで筋がついている。
夕食後11時半まで、ホアンと主人は五目並べ、囲碁に興じていた。
明日は月曜日、さあ寝なさい!と2階にやる。
少しホアンに変化が見える。ここのところ朝、一人で起きている
自信の表れだろうか??それなら本当にうれしい!