ホアンと稲垣夫婦のホームステイ日記

                                              愛子 記

             2003年
9月7日(日曜日)『Yuya y su amigos probado la parapente』
  《パラグライダー体験会》
昨日と今日は年に一度行っている恒例の荒槙牧場でのパラグライダー無料体験会が行われている。
去年は由也、越君が参加した。
実行委員会の代表が、今年の参加者がまだ少ないとの事で、主人が由也君に聞いてみるように言うので
早速メールで問い合わせてみる。
「絶対参加するよ〜!!」と由也君からのメール。
他にも何人か声を掛けてみるというので、期待して待つ事にした。
私の家の近くの堂河内愛ちゃんこと”あいあい”にも声をかけてみたところ、「参加してみようかな〜」と
言っている。
結局、安芸府の同級生達(今は立派な大学生!)男の子2名、女の子4名の大量参加となった。
由也君がまとめて参加書類を集めてくれて、実行委員会事務局の方へ送る事になった。
越君も参加したかったそうだが、あいにくバイト中で残念ながら今回は見送りだ。
そんな訳で、今日参加する6名の内、由也君、田谷君それにアイアイは夕べから我が家に来て
泊まっている。

現地10:00集合だが、スタッフの主人は30分前に行かなくてはいけない。
広島駅になつ来、えりか、ばた子こと小林由香里ちゃんが8時に待っているので、彼女達を
乗せて荒槙牧場に向うことになった。
私も今日はビデオを撮ってやる為に、家の後片付けを済ませ、荒槙に10時過ぎに到着。
昨日はあいにく午後から雨になってしまい、午前中だけの体験会に終わってしまったそうだが
今日は朝から良い天気(暑い!!)で風も適度に吹いている。
10時から本日の体験参加者への説明があり、5〜6名づつ各グループに分かれ
準備運動をする。今日の参加者は30名位だ。

  今日は楽しみだなぁー。ほんと、飛べるかしらね・・・。  こうして、耳の横ですよー!!

参加者より、スタッフの方が多いので、大会責任者の指示された配置に着く。
残りの人は暑いので、交代の為に待機する事になった。
主人達のグループは、由也君、田谷君、なつ来、バタ子、エリカともう一人の参加者の
めんどうをみる事になった。
まずはヘルメットをかぶり、ハーネスを付けて、キャノピーを立ち上げるまでをやる。
ひとり3回づつやっては交代だ。風も手伝ってみんな3回目くらいには、なんとなく出来るように
なり、いまにも飛んで行きそうだ。
由也君は去年に続いて2度目なので、巧く右に左にキャノピーを落とさない様に操作している。
一巡して、11時半頃には午前中の練習を終える。

  そう!由也、その調子!!  そのまま耳の横だよー!キープ、キープ。

  なんだか不安だなぁ〜・・・。(なつ来)  こうね、耳の横ね・・・・おとさん、助けてね・・・。

  こうして、走るんだよ〜・・・。ばた子  一度に二つの事出来ないんだぁー私。 愛愛。

お昼ご飯は、荒槙にある只一軒のレストラン『テージャスランチ』でカレーを食べる。
このレストランはピザも美味しい。実際に外にピザを焼く釜が設置してある。
混み合うので、主人が好き嫌いかまわず一律カレーをたのんだので、、みんなにピザの美味しいのを
頼んでやった。
午前中散々身体を動かしたので、若者はお腹空き空きである。食欲は旺盛。
涼しいレストランで一息ついた。

  へへへ・・・皆グロッキーだ!! 余裕の由也。  なんだか昼から飛べる気がするわ。 ばた子

さあ!午後からは実際に自分で操作して、一瞬の空中フライトだ。
風も午前中に引き続き、ほぼ正面(少しななめかな?)から入っている。
最初なつ来がハーネスをセットしている。イントラの人が正面に居てライザーを一緒に持って
立上げの手助けをする。ほぼ頭上にきちんと上がったところで、「走れ!!」と言いながら
後ろに廻って体験者の背中を押すのである。
きっと、私もそうであったように、飛び出した瞬間は頭の中は真っ白。もう成すがままの状態である。
何がなんだかわからないうちに、下で待ち受けたスタッフの人の
「はーい!そのまま手を下に降ろして走る〜!!」と言う声に、はっと我に返り、
言われるがままに走り抜けるのである。
ちょっと鈍い体験者は、コテッと草むらにこけちゃったり、キャノピーが自分の前にバサっと
覆い被さってきて、ひゃあひゃあ言うのである。
練習バーンの横の方でビデオ撮りをしている私の前を、キャノピーを担いでニッコニッコとしながら、上がって来る。
それを見るのも楽しい。上がって来る彼女達に感想を聞くと、
えりか・・・・「鳥になりました!!」 なつ来「大成功!!」愛ちゃん「うれしい!!」等など。
下からキャノピーを担いで上がって来るのは大変だけれど、女の子はちゃっかりスタッフの広大生等が
キャノピーを担いで一緒に上がって来てくれる。
「私の時はあんなにサービス良かったかしら??」そうかっ!年齢の差ね!!ま、仕方ないか!!
一人3回くらいづつ飛ばしてもらった頃には、だいぶライザーの扱い方も上手になり
一瞬の空中散歩を味わう余裕も出て来た様子。上がって来る顔を見ると、それぞれに満足顔である。

  ひゃぁ!!浮かんでるぅ!!!  緊張さめやらぬなつ来・・・。

  ふふふ・・鳥になっちゃった。 えりか  私飛んじゃった! 気持ちいい〜!!!!

  見ろ!この余裕。今年もチャレンジの由也。  何が何だかわからない・・・・田谷


きっかり3時には荒槙での練習を切り上げ、今日の体験会は終了。
三々五々神の倉に移動し、希望者はタンデムをしてもらう。
今日参加した由也君、田谷君そして女子4人なつ来、えりか、バタ子、愛ちゃん達も是非タンデムを
体験させてやりたいので、児島さんや山本さんにお願いしておいた。
神の倉テイクオフに上がってみると、ほぼ正面からまっすぐに丁度良い風が入っている。
これならタンデムしてもらえそうだ!!
テイクオフにあがったみんなは、その景色・高度に圧倒されながらも、ひゃあひゃあ言いながら
テイクオフを走り回っている。
主人がタンデムする時にびびらないように、飛び出す瞬間のシュミレーションをさせている。
案外女の子達は平気の様子で、手をいっぱい大きく広げ、足が離れる瞬間の際の所まで走っている。
”恐くないのかなぁ〜・・・!”
児島さんが上がって来られて、まず彼女達がじゃんけんして順番を決めたようで、一番手はえりかである。
早速、ハーネスを付けて準備をする。
主人は早速一番手のダミーをつとめるべく、パパッと準備していたかと思うと、もう飛び出している。
出た瞬間にもうテイクオフの前でトップアウト。100m位すぐに上がっている。
彼女達も「おとさんが〜!!!上がった!!」と言いながらキャアキャア叫んでいる。
それを見て、すぐにベテランフライヤー達何機かテイクオフして行った。
児島さんも着々と準備して、緊張したえりかを前に、さあ!テイクオフだ。
立ち上げた瞬間キャノピーはきれいに頭上にステイ、とことこ・・・と走ったかと思うと
次の瞬間には中に浮いて、えりかの”わうぁ!!!!”という声とともに上がって行った。
きっと最高の気分だったろうなぁ〜!
しばらくして上がって来られた山本さんに、2番手のなつ来がタンデムをしてもらう。
緊張の様子のなつ来だ。
依然風はまっすぐ入っている。山本さんと一緒にダッシュ!だっしゅ!
あれ!もう飛び乗ってる。無理矢理山本さんに押されるように、飛び出して行った。
きっと頭の中は真っ白だろうなぁ〜・・・。
もうあまり上がる成分がないので、山本さんは正面はるか沖に出て、ローリングやピッチングを
やって楽しませてもらっている。


  神の倉頂上でーす。タンデムしてもらいま〜す。にこにこ・・・。  ホアンもここから飛んでたんだね〜!!

  児島さんにタンデム機をセットしてもらうえりか。  ジャストタイム!!トップアウトして悠々のタンデムフライト。

  うあぁ〜!!木を上からみるなんて、すごいい!!!  えりか、上がってるぅー・・・大丈夫かなぁ〜・・なつ来。

  ハイ!止まらずに走って、走って!!  あら、よいしょっと! いよいよ私の番か〜・・・。先生よろしくね。

児島さんに次にやってもらうのは愛ちゃんだ。
おっとりしたように見えて結構「私パラグライダー始めよっかな!」なんて度胸のある愛ちゃんだ。
この間、主人がテレビ出た時もおかあさんんと一緒に見てくれたらしい。
お母さんもパラグライダーのファンになられたとか・・・。
やっぱり、女の子の方が、いざというときは度胸があるのか!!!
そろそろ5時もまわり、日も短くなってきた。『秋の日はつるべ落とし』というべく、6時半ころから
日暮れてくる。今日は運良く遅くまで良い風が入ってくる。
上昇成分はなくなってしまったが、児島さんも愛ちゃんとのタンデムでは、スパイラルをかませて
ぶいぶい彼女を楽しませて下さった。

最後のバタ子は山本さんのタンデムで、すこし日が落ちて来た空の遊泳である。
それぞれがいろいろな感じ方をしたであろうと思う。
なつ来は山の木を真上から見たのは、生まれて初めてで面白かった!
と感想を述べていた。

プレジャークラブの竹井さんが残った男の子のタンデムを一人引き受けて下さった。
ところが、6時半前頃に、さっきまで吹いていた風がピタッと止んでしまい無風状態となってしまった。
大きなタンデム機を立ち上げるには、やはりそこそこ強い風が吹いていないといけない。
無風状態ではどうしようもない。
山本さんも田谷君のタンデムを予定して下さっていたが、今日はやむなく中止と言う事になってしまった。
またの機会を楽しみに!!


  よし!Go Go!!ひゃー!!  もう、どうにでもなれだ!!  ばた子。

彼らは夕方から、友人のライブに行くというので、急ぎ我が家に帰り、市内まで主人が送ってやる。
帰り際に「おとさん、ほんとに、ほんとに、ほんとに有難う御座いました」と、ばた子ちゃんが3回もほんとにを繰り返し
言ってくれたそうだ。
主人もあんな可愛い女学生から感謝の言葉を言ってもらって
一日の疲れをすっかり忘れてしまったに違いない。
皆さんお疲れ様!!!!
またの機会があったら一緒に飛びましょうね。