
ホアンと稲垣夫婦のホームステイ日記
愛子 記
| 9月7日(土曜日)『由也と越君』 今日、明日はパラグライダーの体験会がある。 ホアンの友達、安芸府中高校の由也君と越君がこれに参加したいと言う。 男まさり(失礼!)の麗奈も実は一番参加したかったのだが、不運にもトーフル試験説明会と バッティングしてしまい、来れなくなってしまった。 今日の体験会にも主人は朝早くから、手伝いの為出かけて行った。 私も手伝いに行きたかったのだが、彼らが来る準備と、夕方はスペイン語のクラスがあるので 半日は家の雑用をして、夕方のクラスに出かける。 由也達も私の授業が終わる時間に合わせて来てくれたので、駅前で彼らを拾い我が家へ。 夕方二人を伴って家に帰ると、主人は今日の体験会手伝いを終えて既にくつろいでいた。 今日も日差しは強かったのだろう、主人の顔は真っ赤である。 今日は24名の体験者が来たそうだ。 夕ご飯を食べながら、明日のパラグライダーの事や、ホアンの居た頃の話に花が咲く。 由也は(私の説明不足で)明日はすぐに自分一人で、あの高い山の上から 飛ぶのだと、思っていたようだ。 「いやいや、そんな甘いもんじゃーないぞ!もっと低い小さな牧場で、5秒位飛んでは、 又グライダーを担いで上がり、また一瞬飛んでは、グライダーを担いで上がるんだ。」 との主人の説明に、「う〜ん・・・?何だぁ〜!」と唖然としている。 それでもやっぱり、ホアンが何に夢中になっていたか、体感したいらしい。 夕ご飯の後、主人はホアンが同じ様に牧場で練習しているビデオを見せる。 パラグライダーは多分にイメージの世界のスポーツなのだ。 グライダーを立ち上げて、頭の上まで来たら、走る。 その繰り返しをしっかり頭に入れて置くようにと言っている。 以前にホアンと一緒に神の倉という、実際に上級者の飛ぶエリアに二人共行った事がある。 その日は運悪く風が良くなかったので、ホアンも自分の飛びを見せる事が出来なかったのだが・・・・。 ホアンも大いに、このパラグライダーに、はまっていた。 二人が実際にやってみて、どのように感じるか楽しみである。 ![]() 今日は、由也達は”チチヤス・スイミングプール”に行って泳いでいたそうで、由也は すっかり疲れてしまっている。ビデオが終わると、居間で横になり寝てしまった。 明日も早いので・・・と主人も12時前に2階にあがる。 越君は、「今から英語の論文書かないと・・・」と言いながら教科書や資料を机に並べ始めた。 私もそれを見せてもらったり、12時25分からのテレビスペイン語を見ながら、勉強する事に・・・・。 英語の教科書を見せてもらうと、とってもカラフルで勉強するのが楽しくなりそうだ。 でも、すごく難しそう! 二人とも口ばかりが動いて、ちっとも勉強に身が入っていない。 もう少し起きていてもらいたかったのだが、1時をまわったので、明日寝不足でのパラは危険なので、 越君に寝るよう薦める。 実は、今晩ホアンが電話して来る事になっているのだ。 この事を越君に打ち明けると、とても喜んでくれた。ただ、果たして掛けてくれるだろうか?? 今朝、ホアンと話をした時、「夜、二人が泊まりに来るから電話しなさい」と言っておいた。 ホアンがコロンビアに帰ってから、越君は一度もホアンの声を聞いていない。 何度も何度も電話したそうだが、何時も出かけているし、とにかく日本とコロンビアでは 夜・昼逆なので、こちらが起きてれば、ホアンは寝ているし、ホアンが起きてれば こちらが真夜中!という具合で時間的にむつかしい。 ![]() ホアンもいつか電話しなければと思ってはいたらしいのだが、不精なホアンは電話嫌い。 そこで、私がお膳立て。 「おかさん、今晩電話する。ちょっと遅くなるかもしれないけど・・・」とホアンが言っていた。 一時位かな?と思っていたが、どうも電話かかりそうにない。 ああ、またすっぽかされたのかな・・・と思いつつ、とにかく、私も布団に入って、待つ事にした。 枕もとに子機電話を置いて・・・。 丁度3時頃だったろうか、私も寝入った頃にやっとホアンから電話が入る。 「おかさん、遅くなってゴメン・・・・」とホアン。 「じゃー、代わるからね・・・」と急いで越君と由也の眠っている部屋へ。 すぐに越君が起きて身を起こす。 私は寝入りばなだったので、とにかく寝なければ・・・と子機を渡したら安心して寝入ってしまった。 彼らは何分くらい話しただろうか・・・・。 |
| 9月8日(日曜日)『パラグライダー体験会』 今日は由也と越君のパラグライダー体験会。 9時半まで甲立の荒槙牧場というところまで行かなければならない。 夕べが遅かったので、少し起こすのを躊躇った。がとにかくもう8時なので起こす事にする。 朝ごはんを食べながら、夕べホアンと何話した?と聞く。 「ホアンはすき焼き食べた〜い!それと、チーズ巻き食べたいって言いよったよ。 それに何はともあれ、漬物食べたいと言ってた」と由也。 越君も30分位沢山色々な事話出来たらしい。 少し遅く起こしたので、今朝はあまりゆっくりもしていられない。急がないと! 主人は車のエンジンをかけて待っている。ついに、『急げよ〜!』と叫ぶ主人。 二人は朝シャンもそこそこに慌しく出かけて行った。やれやれ!台風は去った! ゆっくりと、片付け、掃除にとりかかる。 今日一緒に行きたかったのだけど、午前中出かける用事が有り、それを済ませて 荒槙牧場に駆けつける事にしている。 ![]() ![]() ![]() 急いで用を済ませ、荒槙牧場に着いたのは、午後2時過ぎ。小高い丘にパラグライダーの 花が咲いている。由也、越君を捜す。居た!居た! 主人もスピーカーを持って、叫んでいる。 風もそこそこで立ち上げには良さそうだ。午前中しっかり平地で立ち上げ稽古を したのだろう。みんなインストラクターのサポートを借りて、立ち上げては飛んでいる。 途中で足がもつれて転げてしまう人もいる。由也も越君も感性が良いのだろう。 上手に立ち上げて、飛び出している。 越君、由也が私を見つけ、『おかさ〜ん!』と寄って来る。 「何回飛んだ?」と聞くと、3回、4回飛んだと言っている。楽しそうな顔だ! 3時になってインストラクター小脇さん、「これで終了しま〜す!下に集合して下さい!」 と声がかかる。 これから、神の倉に移動して、フライヤーの人が飛ぶのを見たり、タンデムが出来れば 何人か体験させる予定だろう。 ![]() ![]() ![]() 解散後、由也と越君を連れて、主人は一足先に神の倉へ走った。私も後を追いかける。 風が少し強めなので、タンデムが出来るかどうかわからないが・・・。 一応、インストラクターさんに由也と越君のタンデムをお願いしておく。 神の倉のテイクオフに三々五々乗り合わせて上がって来た。 吹流しの風は結構強く、はたはたと尻尾を振っている。 さっそく、ベテランフライヤーさんはテイクオフの準備をする。 主人もいそいそと支度を始めている。 どうしてもトップを切って飛び出さないと気がすまないらしい。 キャノピーを拡げると、インテークが風をはらみ踊りまくっている。 由也と越君も心配そうな顔でおとさんのテイクオフを見守っている。 一瞬の風の良い時を待って、主人は飛び出して行った。 テイクオフで見ていた、本日体験の若いギャル達から、”うわ〜!!すご〜い!”と 拍手と共に黄色い声が飛んでいる。 ![]() 何人かのフライヤーがテイクオフし、飛び出して行った。 由也も越君もすごーい!と言いながらみている。 風は次第に強くなって来る。どうも今日はタンデムは無理の様だ。 主人は再び神の倉に上がって来て、今日はタンデム諦めろと彼らを諭す。 こうして実際に自分でグライダーを操作して立ち上げて、わずかだけど飛んでみて 体感した二人はますますこのパラグライダーというものをやってみたくなった様だ。 越君は飛んでいる時の、あの風切り音がたまらないと言っていた。 こうして二人はホアンがやっていたパラグライダーというスポーツを体験して 一歩ホアンに近づいたという満足感とこのスポーツの魅力にとりつかれてしまった様だ。 夕ご飯を何しようかな〜と考えていると、越君は早めに家に帰らなければと言う。 明日は学校だし、彼らも始めての経験で疲れたろう。 主人が二人を駅まで送って行く。 由也は「おとさん、またすぐ来るけんね」と言いながら帰って行った。 ホアンにも今日の事、早く報告しなくっちゃ!!! |
| 9月9日(月曜日)『麗奈悔しがる!』 夕ご飯を食べてくつろいでいると、携帯メールが入った。”あ、麗奈からだ!” 今日学校でね、由也とコッシーにさんざん言われたよ。 よかった!よかった!って。 由也が絶対免許取るんだってわめいてるよ! 夜おとさんの話聞いて、コッシーは『おとさんは、すごい!』だって。 それ以上言葉にならないみたいけど、兎に角二人共目をキラキラさせて パラグライダーの事話してたよ。麗奈悔しい!! やはり、男勝り、負けず嫌いの麗奈である。 ”私もやりたかった””!と歯軋りしている。 ホアンが学校で、パラグライダーに乗った格好をし、風切り音を口真似しながら 右、左とターンする格好をしてみせたりしていたそうだが、コッシーも実際やってみて 実感としてホアンと同じ気持ちを味わった様だ。 実際三次元の世界だし、山に立ち並んでいる木々を真上から間近に見るなんて事は 日頃の生活の中では、経験出来ない事である。 飛行機に乗っても、木々の葉一枚一枚見ることは不可能である。 それを、時には足で蹴っ飛ばしながら、飛んで行くのである。 パラ中毒患者の主人は、その素晴らしさの虜になっているのだろう。 由也もコッシーもあまりやりたがるものだから、主人「お前らの仕事は勉強だろう! 自分で稼げるようになってからでも、遅くはないんだ、わしは50歳から始めたんだぞ!!」 と引き止めること必死である。 でも、このような素晴らしい体験をさせ。喜んでくれて良かった!! ![]() |
| 9月28日(土曜日)『高校最後の体育祭』 今日は越君達安芸府中高校3年生の皆さんにとって最後の体育祭だ。 昨日から夜遅くまで雨が降っていてたので、多分延期になるのかな?と心配していた。 が、朝起きて外を見ると、雨は降っていない。 でも、運動場は状態が悪いだろうな〜・・・・と懸念する。 8時過ぎると日が射してきた。これなら大丈夫そうだ。 彼らにとって最後の体育祭だから、行ってみてやりたい。 家事を早々と片付けて、昼から行く事にした。 一応確認の電話してみる。 「ハイ・・・体育祭やっています。只、少し遅く始まりましたので、午後の部は 何時に終わるか検討中で・・・・」と事務局の方が言われている」。 兎に角行って見よう。 正門に近づくと賑やかに音楽が響いている。 午後の部も始まったのかな?入り口の所まで行くと、なんと正面受付になつ来ちゃんが 座っている。私に気がついて「あ!おかさ〜ん!!」と叫んでくれる。 「昼から由也達の騎馬戦や、みんなのフォークダンスがあるから見てネ!」って言う。 正面の席が良く見えるだろうと思い、足早に歩いていると、『おかさ〜ん!!』と 背中越しに男の子の声。振り返ってみると、今度は”おーちゃんだ!” おーちゃんは坊主頭に刈り込んで、以前と雰囲気が違う! すぐそばに、由也と越君だ。「あ〜!!元気?」とそれぞれに言葉を交わす。 足には自信のある由也!今年は残念ながら、リレーからはずれてしまったそうだ。 由也の走りが見たかったのに・・・! ![]() ![]() おかさん!騎馬戦見てよ!と皆んな言ってくれる。 正面の来賓席に行ったらよく見えるよ!っと由也。 「わかった、わかった、ビデオ撮ってるから、頑張ってネ!」と別れる。 今年も放送は会長こと、平田君が甘い声で美声を放っている。 しばらくして、さあ!騎馬戦だ。平田君、由也、越君が下で支え、 乗るのは”おーちゃん”だ。 ピストルの音と共に一斉に敵陣目掛けて、帽子を奪いに走り出す。 すごい!”すごい!頑張るおーちゃん!一個奪った!やった、やった! 意気揚揚と陣地に戻る由也達。 大将が落ちてしまったり、帽子を奪われたりして、ほぼ片付いたようだ。 最後まで残った一組が帽子を取り合っている。 観客席から『ガンバレー!ガンバレー!』と応援だ。 遂に赤の帽子が奪われてしまった。 男の子が男の子らしくなくなってきた昨今、こんな女の子があこがれる 勇壮な男子の姿を見る事が少なくなったなぁ〜・・・・。 ![]() ![]() ![]() そろそろプログラムも最後あたり。3年生全員のフォークダンスだ。 男女が手に手を取り合って、仲良く入場してくる。あ!越君が先頭に居た! ほほえましい光景だ・・・。皆んな楽しそう! フォークダンス定番の『オクラホマミクサ』や『亜麻色の髪』等。 終わると何とアンコール!アンコール!が沸き起こる。 音響さん、番外編にて慌てて、なかなか曲の頭出し出来ない。 さあ!アンコール曲が始まる。楽しそうに手足振り上げてダンスしている子もいる。 なつ来ちゃんも楽しそうに踊っている。由也君が私の方を見て笑ってくれる。 大きなサークル2つに別れている、麗奈を捜せども、なかなか見つからない。 遂に麗奈の姿を見つけられないまま、今日の体育祭の花であるフォークダンスも 終わっちゃった。でも楽しかった! 他に楽しかったのは、”ムカデ競争”これも5人の息が合わなくてはすぐ転んでしまうし、 慌てれば慌てるほど皆の手足はバラバラになってしまう。 その様子を見て、観客席のお客さんはゲラゲラと腹を抱えて笑っている。 今年は彼らにとって最後の体育祭だった。私も見に来れて良かった。 皆に会って”お疲れさま”を言いたかったけれど、テントの片付けや校庭の掃除 が有る様だ。先生の厳しい指示が飛んでいる。 私達は校庭の外に出なければならないようだ。 門のところで、「あぁ!ママだ、ママじゃない〜!!」と”まあこ”が駆け寄って来る。 彼女はホアンを連れて初めてこの安芸府中高校を下見に来た時 体育館でマット運動をやっていた女の子で話をした最初の女の子だ。 最初と最後で彼女に会うのも何かの因縁かなぁ〜・・・・。 皆さんお疲れ様!とっても楽しかったよ!ありがとう!!! |