ホアンと稲垣夫婦のホームステイ日記

                                                   愛子 記

8月2日(金曜日)『ショートステイの留学生』
今日から7日まで8・6原爆祈念日に合わせて研修を受ける為広島に来る留学生の
ショートステイを受ける事になっている。
夕方5時と聞いていたので、ぎりぎりに女学院に駆け込む。
二階教室の会場には、AFSスタッフの方が、この期間の行動についていろいろと説明しておられる。
それぞれの子供とホストファミリーの方は対面が済み一緒に座られており、私が一番最後だったようだ。
「僕達は誰が引き取ってくれるのだろう?」さぞかしアレックスもビックも不安だったろう。
AFSのスタッフの方に紹介されて、二人と対面。アレックスは細くすらっとした色白の高校生。
ビクトリアは茶褐色の肌にやさしい目をした高校生。二人共人なつこく、ニコニコと私に笑いかけてくれた。
殆どの説明は既に終わっており、5分もしないうちに解散。それぞれのホストと一緒に子供達は帰って行く。
私達も女学院の裏に、違法駐車して走りこんだので、足早に二人と車の所に戻る。
いったん会社に寄り、主人に二人を引き合わせ我が家へ帰る。
二人共、日本語は挨拶と日常会話が少し。二人はお互い英語で会話している。
私もホアンの時、なるべくわかってもわからなくても、日本語で会話するよう
努力すれば良かった・・・という反省点をふまえて、日本語で会話するよう努力するのだが、
それでもやはり、ついつい手っ取り早く、時々英語に逃げてしまう。

   これ、僕の州の旗だよ!(    Esto es un regalo para Otousan y Okaasan。これ、お土産です・・・。

二人とも日本の今の気候には、いささか参っているようだ。
オーストラリアからのアレックスも国では今は冬。ボリビアのビック君もこんな蒸し暑いのは
嫌だと盛んに顔をゆがめている。
そんな会話をしながら、走る事15分。我が家へ到着だ。
夕ご飯が出来るまで、二人はしばらくくつろいでいる。7時半過ぎ、主人も帰って来る。
さあ、夕ご飯の食卓で改めて自己紹介してもらい、ビデオに納める。
地図を広げて、それぞれ、どんな所に住んでいるのか、教えてくれる。
オーストラリアアレックス君はシドニー
南米、ボリビアのヴィック君は首都ラパスに住んでいる。
ビック君は基本的には南米でスペイン語である。少し英語も習ったようで、アレックスと
英語で会話が成り立っている。
だが、まだ自分に自信がないのだろう、口ごもったりして、なかなか意志を伝えられない時もある。

ほんの 6日間程のショートステイだが、楽しい思い出を作ってくれるといいのだが・・・・。

   さあ!勝負だ。( divertirse con juego UDEZUMOU)    二人共お行儀良く、いただきまぁ〜す。(!A cenar!)


8月3日(土曜日)『暑い平和教育』
留学生達は、朝9時5分国際会議場前に集合との事で、二人を送って行く。
今日も朝から暑そうだ。二人共帽子もかぶらず、熱射病にならないといいが・・・・。

今日は主人はパラ朝錬で、はやばやと出かけて行った。
明日は二人にパラグライダーの体験をさせるつもりの主人であるが、この暑い炎天下では
身体がもたないのでは・・・と心配。

今日の彼らは原爆資料館を見学したり、語り部の方の被爆体験を聞いたり
慰霊碑めぐりをして一日中平和教育を受け夕方5時に終了予定である。
夕方までゆっくりしたかったのだが、そういう訳にもいかず、いつもの様に、隅々を狂った様に
掃除しまくる私である。
それにしても、今年のこの暑さは何だ!身体中から汗が噴出して来る。
少し掃除してはシャワーを浴び服を着替え、又一掃除しては服を着替え状態である。
彼らもさぞかし炎天下で暑い事だろう・・・・。

夕方、彼らを迎えに女学院に出向く。帰りに駅前のエールエール館で道草をくう。
屋上に彼らを連れて行く。途中本屋さんに立ち寄ると、二人は漫画本を見て
お気に入りの漫画を買っていた。
マクドナルドのお店に行き、ポテトスティックを食べる。
夕ご飯が食べられなくなるといけないので、ハンバーガーはやめた。
家に帰ると、神の倉へ飛びに行った主人は既に帰っていた。
明日はいよいよ、彼らにパラグライダーを体験させるのだが・・・・
オーストラリアのアレックスは体験OK(AFSの規定でスポーツウエーバーを取らなければならない)
で許しが出たのだが、ボリィビアのビック君はまだお許しが出ない。
こうなったら直談判!とビックは直接交渉だ。
親にパラグライダーとは何ぞや!を詳しく説明。そしてその結果、両親のOKが出た!。
ビックはとてもやりたがっていたので、その喜び様はすごかった。
私達も一人出来て、一人出来ないとなると、可愛そうだな・・・・と気をもんだ。
じゃー明日は9時出発よ!と予定を告げ、早めに寝させる。

   パパ!パラグライダーやっていい?お願い!(quiero hacer a palapente!)    交渉成立だぁOK,OK!(!Bravo! Sabia que no fallarias!)

8月4日(日曜日)『パラグライダー体験!』
今朝は9時出発と言っておいたので、二人共7時半過ぎには降りて来た。
朝ご飯を食べさせて、主人と出かけて行く。
あいにく私はお花の研究会が有って、それを終えて駆けつける事にした。
彼らは、午前中は荒槙という、低い牧場で稽古をする。
それが終わって午後から、私達のイントラの先生にタンデムフライトを頼んでいる。
まさに一番暑いこの季節、二人ともきっと音を上げるだろう。

   ふぃ〜!!暑いよぅ!(Hace mucho mucho carol!)    あっちぃ〜!!(Uf, estoy cansada!)

お花を終えて車を走らせていると、主人から携帯連絡入る。
案の定、余りに暑くて二人共、本気でやらないので、もうやめて移動すると言う。
考えてみれば、ほんの少し体験させるだけなのだから、必死になってやらせる事もないのだ。
そう考えた主人は、もう夕方のタンデムだけを体験させようと、予定変更。
タンデムフライトをするエリアに移動しているらしい。私も急いでそちらに駆けつける。
神の倉エリアに到着し、二人を乗せて主人の車でテイクオフ場に上がる。
上がる途中、空を見上げると、数機ポカポカと浮かんでいる。
今はベストコンディションの様だ。風も強めで入っている。
これは飛ばせてもらえそうだ・・・と内心期待する。
私達のイントラ山本さんも、このベストタイムに飛ばずにはおれない!とばかりに
テイクオフされ、単独フライト。山本さんが降りて再び上がって来られない限りタンデムは
してもらえないので、その間、待っていなければならない。
二人にその事を告げてテイクオフで時間待ち。遠くではなぜかゴロゴロと雷が鳴り始めた。
主人も待っていても仕方ないので、テイクオフする。

   僕ちょっと恐くなってきたよ!(parece que dificil para mi)    おい、ヴィック しっかり歩けよ!(Vamos!!)

テイクオフで皆さんが次々にテイクオフして行くのを見ていたアレックスは何故か気分が
悪く鳴り出し、「僕恐い、飛ばない」と言いだした。ビックは飛びたい・・・と言っている。
空は稲びかりがして、黒い雲が近づいて来た。これは到底飛べる訳ないな・・・
終には雨が降り始め、次第に激しくなってきた。あ〜ぁ、今日のタンデムフライトは
させてやれないのかなぁ〜・・・・。一旦二人を連れて下山。

下に降りて様子を見ていると、この雨は通り雨だったと見えて、再び空は晴れて来た。
フライトを終えて、再びテイクオフに上がった山本さんから、良い風が入り始めましたと
連絡有る。それでは!と「タンデムお願い出来ますか?」と聞きOKが出たので
また二人を連れてテイクオフに上がる。ビックは嬉しそうである。

   僕やっぱりやめる!そう?じゃーヴィックだけ飛ぶ?(Me siento mal)    おかさんも飛ぶのよ・・・。(Yo tambien vuelo)

テイクオフの風は0.5m。タンデムで立ち上げるには少し風が弱い。
それでも、山本さん、皆さんの助けを借りて、8度目の立ち上げで無事ビックのタンデムフライトを
成功させ、皆さん拍手喝采を受けて飛び出して行った。
さぞかしビックも嬉しかった事だろう。良かったねビック!!

   もうちょっと風がほしいなぁ〜・・・。quiero mas viento・・・    ほら!もう少しだ。ヴィック走るんだよ!

   ほらほらっ、座っちゃダメ!全力疾走だっ!!(Vamos a correr!!)    ほいっ!!飛べ!!(Yo voloando!!)

   キャッホ〜!!飛んだ飛んだ!!    うわぁ〜高いなぁ!いい眺めだ!(Se veia un paisaje magnifico!)

主人は私に飛べ!と言う。”アレックスにいいところ見せてやれ!”何んて言う。
あれよ、あれよ!いう間に、私のキャノピーは拡げられ、皆さん準備して下さり
あ〜ぁと言う間も無くテイクオフ。一発立ち上げでテイクオフ。
アレックスもすご〜い!と言ってくれ、ぶっ飛んだ。
下に降りると、ビックがニコニコと近づいて来る。
嬉しかった、うれしかった。楽しかったとニコニコしている。
また飛びたい!なんて言っている。良かった、良かった飛ぶことが出来て。
しっかりビデオ撮ったので、家に帰ったら見ようね。

   次はおかあさんの番だ!!お!見よ、このダッシュ力。    あれれ?おっとっと!ひょいっ!

帰りは途中、汗を流しに、スーパー銭湯に二人を連れて行く。
食事をし、お風呂に入るも、ビックは熱い!熱い!とものの10分程で出てしまったそうだ。
お風呂はダメなのかな???
今日の一日体験、二人の良い思いでになると、いいな〜!!

   僕焼ゾば大好き!!(Esta YAKISOBA es muy rico!)    僕はカツどんだ!(Me gusto esta KATUDON)

8月5日(月曜日)『海・カラオケ!!』
昨日暑い中パラグライダーの体験をした二人、今日はグロッキーかな?と思いきや
元気に二人起きて来た。
今日は私達は仕事なので、ホストとの交流せよとのAFSのお達しだが、そういうわけにいかない。
今日はホアンの学校安芸府の友達と海に行く事になっている。
「女子高校生が来る」と言ってあるので、二人共そこはお年頃、朝からご機嫌の様だ。
朝ご飯を食べさせて、広島駅で彼女達と待ち合わせ。会社に行く途中、私が送って行く事に。
10:30の待ち合わせで丁度良い時間に駅に到着。まだ彼女は来ていない。
二人は駅の噴水の前でアレックス持参のボールを蹴って遊んでいる。
暫く待っていると、麗奈と安芸府の女子高校生3人が立っている。
麗奈は髪の色を変えたので、目の前にいるのに分からなかった私。

アレックスとヴィックを引き合わせ、後は宜しく!!と会社に向かう。
車の中でちらっとみると、すでにみんな意気投合の様子で安心する。
きっと、楽しい一日になるだろう。

思い出せば、ホアンもこうしてクラスメートと海やカラオケに行って以来、急速に友達が出来
日本語も上手になっていった。ホアンは目を輝かせ「楽しかった、楽しかった、又行きたい!!」と言い
今まで見せた事の無い表情をした。余程楽しかったのだろうと想像出来た。
クラスだけでは打ち解ける事が出来ない雰囲気が、こうした遊びの場で作られた様だ。

夕方何時頃に帰るのかな?とアレックスとヴィックの事を考えていた。
彼らも今は丁度中途半端な時期である。まだそれほど友達も出来ていないだろうし
日本語もまだ理解するに十分な日がたっていない。
今日海に行ったことで、少しでもたくさんの友達が出来るといいな〜・・・と思うのだが。
夜9時過ぎ麗奈から電話入る。「おかさん、今カラオケ、もう少し遅くなるけど良い?」と言う。
「うん、大丈夫よ、しっかり遊ばせて!時間わかれば迎えに行くから・・・」と電話切る。
どうやら海へ行き、ホアンの時のお決まりコース、カラオケに行ったようである。
時間単位で部屋を借りるので、11時まで居るようだ。
彼らも少しは羽目を外したって良いじゃない!と私。麗奈が付いているので安心だ。

夜11時半お迎え要請の電話に、車を走らせ麗奈の家の近く、矢野まで行く。
約束の場所で待っていると、暗闇の中から3人の姿。
にこにこと近寄って来る。二人の表情にああ!楽しかったんだ!と察知。安心。
麗奈と”また会いましょ!”と約束して、さよならする。
車の中では、楽しかった!楽しかった!と言っている。
ボーイスカウトで鍛えているアレックスは、海では高飛び込みを難なくやってのけ、
ヴィックは「せいのぅーせいの!」ばかりで、なかなか飛び込めなかったらしい。
カラオケでは二人とものりのりで、よく歌も歌い、集まった友達10人とも
仲良く打ち解けたらしい。
家に帰り、アレックスはバタンギュー。ヴィックは、お昼何食べたの?と聞くと
暑くて水物ばかり飲んでいた様で、「じゃーお腹空いたでしょう!」とパンを二つ出すと
余程お腹空いていたと見えて、牛乳を飲みながら、パクパクとむしゃぶるように食べている。
やっとお腹も落ち着いたと見え、シャワーを浴び二階へと上がって行った。

明日は原爆祈念式典参加で、朝は5時半起きだ!
二人共起きて来るかなぁ〜・・・・?
8月6日(火曜日)『原爆祈念式典参列』
今日も朝からじりじりと暑い。今日は原爆記念日である。
AFS留学生は祈念式典参列の為7:30にここ国際センター前に集合である。
5時半に声を掛けたが、うだりうだりしていて、結局6時に起床。
朝ご飯は彼らの好きなラーメンにしてやった。オーストラリアのアレックスは何故か
食事のスピードが遅い。ラーメンなら早くすすってくれるだろう・・・と考えた。
彼らは実に面白い。アレックスはオーストラリアでは、食事の時は、沢山沢山話をしながら
ゆっくり、ゆっくり食べるらしい。それに比べてヴィックは学校ではお昼を食べないと言う。
それぞれが家に帰り昼食をとるらしい。
その食事時間もほんの20〜30分しか無いのだそうだ。
不思議な気がするけれど、それぞれの生徒が家に走り帰って、お昼ご飯を胃の中に駆け込み
再び大急ぎで走って学校へ行く姿を想像すると、何だか可笑しい。
そんな生活習慣が身についてか、ヴィックは食事のスピードが速い。
アレックスはまるで牛である。
自分の気の進まないメニューなら、御箸でつつきまわし、つつきまわし
結局皆が食べ終わる頃でもまだ、お皿半分以上残っている。
今朝はお皿をつつきまわしていてくれたのでは、間に合わない。
さっと掻き込めるラーメンがいい!。今朝の献立は御口に合ってか、早く食べてくれた。

国際センター前まで、主人に送ってもらう。
すでにぞろぞろと参列の人達が集まって来ている。
ボーイスカウトの少年達が献花用の花や、パンフレットを通る人毎に手渡している。
アレックスやヴィックのAFSの友達の顔が見えた。

AFSさんのお陰で、私も生まれて初めてこの平和式典に参列する事にした。
私自身は被爆者ではないけれど、母は当時日赤病院の看護婦であった。
田舎に居た母は、原爆投下の後、2〜3日目に広島市内に看護の為入ったと聞いた。
でも、その時の様子を母は私達には一言も語ってくれてはいない。
余程、辛く狂おしい体験だったのだろうか・・・・。

   今から原爆式典に参列します。    さあさぁ!皆さん揃ってますか〜?

   敬謙な気持ちになりました・・・・。    今からAFSのお姉さん達とバスセンターへ・・・・

式典の始まる8時頃には、当事者は勿論、沢山沢山の外国からの参列者が
席に付き、炎天下、式典の開始を待っている。
私はAFS生達と一緒に座れないので、暑さのしのげるテントのある椅子に座らせてもらった。
おっと!ここはおじいちゃま、おばあちゃま方用の為に設置されたシルバー席でした。失礼!!
8時15分、カーン、カーンという鐘の音と共に参列者一斉に黙祷。
この悲惨な原爆という出来事を、後世に伝えなければならないけれど、なかなか実体験の
無い私等は”熱かったろう、狂うような辛さだったろう”と想像するのみで、まだまだ
その何百分の一も理解出来ていない気がして、その事が辛い。

   秋葉(Akiba)広島市長。    子供代表の弔辞

式典の後は再び留学生と過ごすようになっている。
私は仕事にいかねばならないのし、アレックスもヴィックも市内を廻って、冒険もしたいだろうと思い、
そごうバスセンターまで連れて行き、分かれることにした。
念のため困った時にと、携帯を持たせておいた。
おおいに喜んでいた二人であったが、式典の後、クレドの方へ行くAFS役員の方が
「私達に任せて下さい」と二人を引き受けて下さったので、平和公園で別れる。

   平和の噴水は永遠に・・・。    原爆資料館も行きました。

今日はバイトを終えて麗奈が我が家へ再び来てくれる事になっている。
「3時頃には家に帰りなさいね」と二人に言っておく。
これで、思う存分市内見物、ショッピングなどして楽しむ事だろう・・・。

夕方もう帰っているかな?と思い、携帯電話してみると、消え入りそうな声で
ヴィックが出る。もう家に帰っている様だ。麗奈は夕方6時頃になると言う。

買い物をして私も家路を急ぐ。
帰ってみると、せっかく麗奈が来てくれていると言うのに、アレックスとヴィックは
テレビゲームに夢中。尾道のホストの家でも。テレビゲームばかりしているのだろうか?
ホアンはゲームなど一切しなかったので、少々唖然としているが・・・・。

『今晩は二人にお好み焼を自分で焼かせてやろう』と思い、
「ハイ!ゲームはそこまで!ちょっとお買い物してきてちょうだい!」と卵ともやし等を
買いにやらせる。
麗奈に手伝ってもらい、鉄板を出しお好み焼きの準備をする。
『さあ、お好み焼きしましょう!』
まず、一枚焼いてみせる。次にヴィックが焼く。ヘラを上手に使い焼き始めた。
随分大きなお好み焼きになってしまった。「僕には多い」というので、半分私が食べる事にする。
次にアレックスだ。どうも彼は不器用な様だ。丸く焼いたお好み焼きをポンとひっくり返すが
ばらばらになってしまった。もう一度形を整えて焼く。何とか出来た。
次に麗奈。彼女は日ごろから良く家の家事をやっているのでお手の物だ。上手に焼いている。
次にもう一度ヴィックにおとうさんのを焼いて頂戴と言うと、彼は人が焼くのを
実によく観察している様だ。私に聞く事無く、手際良く、焼き、ひっくり返し出来上がる。
少々もやしが生っぽかったが・・・・。
こうして夕ご飯は自分のお好み焼きを焼いて、それぞれ食べ終わる。
二人共喜んで呉れた様だ。

   今夜はお好み焼きだ!ヴィック美味しいかい?    こうして、お肉を置いて・・・次はなんだっけ?

   どう?広島のお好み焼きは・・・    手つきも良いヴィック君。

さあ、明日はもう帰る日になってしまった。
「夜の内に荷物を片付けておきなさいね」と言っておく。
二人いると、それぞれに性格が出ておもしろい。
アレックスは几帳面、ヴィックは布団の上、その周りに自分の物が散乱している。
何から片付けようか・・・と茫然自失の状態である。
何だかその様子を見ると、おかしいやら、かわいいやらである。
夜も遅くまで、二人の話声は聞こえていた。

広島でのショートステイは楽しかったろうか?
何か心に残ってくれれば私達もうれしい。

明日の朝は9時半頃の電車で帰途に着く。