
ホアンと稲垣夫婦のホームステイ日記
愛子 記
| 1月1日(火曜日)『2002年 あけましておめでとうございます!』 新年あけましておめでとうございます。 ![]() 昨年は3月23日にコロンビアからホアンという留学生が我が家に来て 語るに尽くせない、沢山沢山の楽しい事がありました。 ホアンという子は全く不思議な子です。 彼の友達層を見ても、クラスメートは勿論、高校中退で新聞配達等をして 頑張っている子。性格も、おとなしめから,はちゃめちゃな子まで。 挙句は暴走族まで友達にしてしまう不思議な魅力を持った子なのです。 こんなホアンですから、少々朝起きで、てこずらされて頭にきてても、ホアンの ニコッと笑った顔を見ると、たちまち私の心は”まあ、許そう!”って 砂糖まぶした様に甘〜くなってしまうのです。 今に至っては既に遅し!ですが、少し甘やかし過ぎたかな?と反省する私です。 でも、悲しい事にホアンの留学生活も後少し!なのです。ああ!どうしよう・・・。 新年明けてめでたいはずの私の心も、残されたホアンとの日々を考えると 辛くなってしまいます。 この気持ちはクラスメートも同じのようです。 ホアンが来てから、クラスの雰囲気は本当に明るくなり、秋の文化祭を境に クラスの団結力は目を見張るものがあり、私が傍目に見ていても、本当に 羨ましいくらい仲が良くて、クラスがいつもひとつにまとまっているという感じなのです。 我が家へも、沢山のホアンの友達が来てくれました。 これもひとえにホアンの人をひきつけてやまない素晴らしい性格故と思います。 2月2日に広島を発って帰途につきますが、それまで最後の学校生活、週末の 自由の時間をとにかく有意義に過ごさせてやりたいと願っています。 元旦の朝、私達はゆっくりと起床。穏やかな気持ちで新年の朝を迎えた。 三が日、びっちりパラグライダーをやらせると張り切っていた主人であったが 天候がどうも芳しくない。こればっかりは自然相手の事なので、致し方ない! ![]() 9時頃起きだして、御雑煮餅を用意し始める。 主人も起きて来た。ホアンはこたつでまだすやすやと眠っている。 少し雨模様なので、寒いし、出かけるのも躊躇する。 のんびりと年賀状をみたり、テレビをみている。 午後から雨もあがり、一日寝ていても仕方ないので、初詣に出かける事にした。 ホアンを起こし、朝・昼兼用食事にする。時計は既に2時をまわっている。 ホアンに少しでもお正月の雰囲気をと、着物を用意した。 主人は謡でいつも着慣れているので、先に支度する。次にホアンの着物を着せ付ける。 私も2階で着物を着る準備。しばらく着ていないので、うんうん言いながら、帯を巻く。 ホアンの着付けが終わり、上機嫌で2階に上がって来て、大きな鏡の前に立ち、 自分の着物姿にほれぼれしている。 「おかさん、ありがとう・・・」と嬉しそうに言ってくれる。 実はこの着物、私といつも親しくして下さっている呉服屋さんの息子さんの物。 ホアンは背が高いので、主人の着物では、すそが膝坊主あたりまでで短くちんちくりんだ。 祖父の着物も引っ張り出してみたけれど、これもチンチクリン。 そんな訳でちょっと拝借させて頂いた。う〜ん、ホアン良く似合ってる!! ![]() もう4時過ぎだ!早く行かないと暗くなってビデオカメラに納められない。 あわてて家を出る。 車を市内駐車場に入れ、護国神社に向かって歩く。 夕方は寒気も厳しくしんしんと冷えてくる。風も強く、はたはたと着物の裾が風に あおられ寒い! ホアンは歯をガチガチ言わせながら歩いている。 ![]() ![]() 毎年会社が始まる日にこの神社に詣でる事にしているが、今年はホアンと一緒に 元旦の神社参りとなった。 この時間でも、ぞろぞろと参拝客が後をたたない。 ホアンと私達はいそいで神社へと向かい手を合わせる。 小銭をホアンに渡し、願掛けする。御賽銭が拝む後ろからチャリンチャリンと 放り投げられている。始めてみる光景に目を白黒! 真っ白な布がしかれ、中には沢山の御賽銭。 それを除きこんだホアン、『ウワー!1万円札だ!』と叫ぶ。 ”僕がほしいや”という表情だ。 『ホアン、おみくじをひいてみなさい』とお金を渡す。ホアンらしく”恋みくじ”をひいた。 ひいてみると”大吉”だ。にやにやしながら、一生懸命読んでいたが、 「これは記念に持って帰ります」と言って、着物のたもとにしまいこんでいた。 さて、お参りも終わったので、いつもホアンがお世話になっている、LPのNさんのお宅に お年始に伺う。 前もってお電話をいれておいたので、Nさんは私達を待っていて下さった。 息子さん二人を交え、一時間ほど歓談し、おいとまする。 ![]() こうして、元旦の一日が暮れていった。さて、明日は何をしよう? 天気予報では、山間部では沢山雪も降るという。 「それでは!と主人、ホアンをスキーに連れて行く事にしよう」と言いだした。 ホアンも前々から、スキーはやりたがっていた。 「じゃー早く寝て、ちゃんと起きろよ!」と主人。 スキーは4〜5年前にパラ仲間の人達とサイオトスキー場へ行った。 私は結婚してから、パラ同様、主人に引きずられる様にして、スキーを始めた。 だから、まあ転ばない程度に滑れるといったところ・・・かな? ホアンと一緒に、久しぶりに私も滑ってみよう! ![]() |
| 1月2日(水曜日)『ホアン初めてのスキー挑戦』 今朝は朝から雪!う〜ぅ 寒い! 山は沢山降っているだろう。スキー場は今年は、ほくほくだ! 今日はホアンを連れてスキーに行く予定にしている。 何処に行こうか・・・と考えている主人。広島東インターから瑞穂インターでおり ものの5分位走れば、瑞穂スキー場だ。ここが一番便利が良い!と言っている。 降りたすぐの所に貸しスキー屋さんも有る。 9時頃出かけて10時には着くだろう。先に朝ごはんを食べる。 夕べも遅くまで音楽を聞いたり、電話したり、ビデオを見たりで、何時頃 寝たのやら・・・・。起こしても起こしてもなかなか起きはしない。 あまり遅くなっても・・・と一発主人の雷!”行かないのなら、おいて行くぞ!!” ようやく、眠い目をこすりこすり起きた。昨日に続いて、御雑煮餅の朝ごはんだ。 ホアンは同じ物が続いて2回出ると、コロンビアでは食べないと言う。 こちらでは、我が儘も通らないと知ってか、我慢して食べている。 とは言っても、我が家に来て最初頃そんな事を言っていたので、私は同じメニューを 続けてホアンに食べさせた事は殆ど無かったが・・・・。 コロンビアでは一年中暖かい気候なので、普段から厚手のセーター等は着ない。 それでも、日本の冬の季節の為に、分厚いジャケットを2枚、持って来ていた。 ただ、セーター類が無いので何枚かホアンに買ってやった。 スキー場はさぞ寒かろうと思ってか、セーターの下に、Tシャツや薄手の長袖シャツを 何枚も何枚も重ねて着て、ぶくぶくホアンになった。 重ねて着ればいいってもんじゃないのだけど、とにかくらっきょみたいなホアンである。 さあ、支度も出来たので出発。 広島東インターから乗り、走る事一時間足らず、瑞穂インターに着く。 降りてすぐ、貸しスキーショップに寄り、3人のスキーを借る。 そこから10分程走りスキー場に到着だ。 雪はどんどん目の前が見えない程降っている。急いでスキー靴に履き替え、 サングラス、帽子をかぶり、スキーを担ぎ、送迎車の来るところまで、すこし歩く。 ホアンは雪を見てうれしくなったのか、むこうの方で雪とたわむれている。 「バスがく来るぞ〜!」の主人の声に、スキー靴がむつかしそうに、とことこ走って 帰って来る。2〜3分でスキーロッジに到着。 ![]() ホアンはまるで初めての経験なので、靴の履き方から主人が教えている。 靴を履くと、すぐにまっすぐ滑りだすホアン。 まったく何をやらせても運動神経の良いホアンである。 まず3人で頂上まで上がり、すべって降りる事にした。 私はヨタヨタとリフトの方へと進む。 私を見て、『またリフトを止めなければいいが・・・・』と心配顔の主人。 雪は深いところで、1mはあるだろう。沢山のスキーヤーがスキーやスノーボードを 楽しんでいる。 以前、パラ仲間の人達と来た時は、まだスキーをする人の方が多かったが 今では、見渡す限り、スノーボードで滑っている。 スキー場も、もう『スノーボードはダメです!』とは言えなくなってしまった様だ。 ホアンもスノーボードもとてもやりたそうだ。 盛んに”かっこいい!かっこいい!”と言う。 何回かリフトで上がったり降りたりを繰り返し、主人はホアンについて指導している。 その内、彼らとはぐれてしまった。 仕方ないので、私は一人リフトに乗って降りたり、ゴンドラに乗ったりして 滑っていたが、何だか心細くなってきた。 どうしようかな〜・・・と途方に暮れていると、方向音痴の私とわかっている主人は 私を捜してくれていたと見えて、「おい、どこで滑っていたんだ?」と声を掛けてくれる。 やれやれ・・・地獄に仏!の心境で、こんどは離れまい!と決心する。 ![]() ![]() とりあえず、ふもとのロッジに3人で降り、コーヒータイムにする。 ロッジでは食事も飲食の出来る広い喫茶室があり、滑りつかれた人達が 仮眠をとったり、食事をしたり、飲み物を飲んだりしてくつろいでいる。 私達もしばらく休憩。 時間は3時。もうひと滑り!と再びゲレンデに向かった。 私も二人の後をくっついて、滑り降りる。 ホアンは眼一杯すべりたいので、主人が付いて又リフトに乗る。 一度滑り降りた私は、もういいや!という気持ちになったので、レストランで コーヒー飲みながら待つ事にした。 ホアンを見ると、素晴らしく上手に滑っている。 主人もほんの少し教えただけなのに、すぐに滑り出してしまうホアンである。 全く運動神経の良いホアンである。 眼一杯滑った二人は、というより、ホアンに付いてえらく頑張った主人は ヒーヒー言いながら、降りて来た。 ホアンも上手になったし・・・と満足そう。 薄暗くなりかけて来たので、今日はこれで帰る事にした。 また機会があったら、来ようね・・・とホアンと話をする。 生まれて初めての沢山の雪、そしてスキー・・・と経験し満足そうなホアン。 雪を食べて、『美味しい!美味しい!』と感激していた。 コロンビアではどこかスキーの出来る所はあるのだろうか? お風呂に入り皆んなバタン・キューでお休みなさい・・・・・。 |
| 1月5日(木曜日)『スノーボードに挑戦』 正月三が日を、眼一杯パラグライダーをやらせてやろうと思っていた主人だったが どうも天候がかんばしくない。 今朝も朝から少し雨模様。ホアンはもう今月しか滞在期間がないので ごろごろ寝かしていたのでは、時間がもったいない。 ふもとは雨でも、スキー場は雪だろう・・と今日はスノーボードをやってみる事にした。 パラグライダーの仲間である津島さんが、ホアンにと、スノーボードの道具一式を 貸して下さった。 靴も丁度ホアンにぴったりだった。 今日はスノーボードに挑戦してみるというホアン。 眠そうなホアンを起こして、10時過ぎ家を出る。 瑞穂インターで降りてすぐのところの貸しスキー屋さんで、私達のスキーを借りる。 主人は今日はこの間のスキーでホアンにかっこ良い所を見せようと、張り切りすぎて 足腰がガタガタ!今日はホアンの監督だけする!と言って私のスキー道具だけを借りた。 ホアンも始めてのスノボーなので、最初は下の方で練習をするだろうから・・・と。 1時間ばかり練習をした後、リフトで上に上がる事にした。 結局じっとして居れない主人もスキーを借り、ホアンに付いてあがる。 下で落ち合うように約束して、二人と別れ、わたしは一人ですべる。 私もそんなに上手なほうではないので、一人ですべるのもあまり面白くない。 2〜3度あがったり、降りたりした後、レストランで休憩する。 ホアンはスキーは主人にほんのちょっと教えてもらっただけで、あっという間に すいすい滑っていたが、スノーボードはどうだろう。 ![]() ![]() 二人が降りてくるのを待って合流。 どうやらスノボーはてこずっている様子。 板を横にして、ブレーキングで降りる事は出来る様になったらしいが、 まだ前を向くのが恐いらしい。 私もスキーで、斜面に直角に向くと、スピ−ドがついてしまうので恐い! いつもハの字状態でゆっくりゆっくり斜面を降りていく。 主人に言わせると、まっすぐ向くほうがターンが切りやすいんだぞ!と。 ホアンのスノボーも一緒で、前の向くのが未だ恐いのだそうだ。 今日のところはどうやら、スノーボードを自由に操るとまでは行かなかった様だ。 多分負けず嫌いのホアン、このままでは済まないだろう。 もう一度挑戦する!と意気盛んである。 ![]() |
| 1月6日(日曜日)『AFS お別れ会』 今日は広島駅近くの留学生会館でAFS最後の行事、『お別れ会』がある。 ラトビアのアグネッセやマレーシアのポークーンも来る。 AFSのメンバーやLPの人、ホストファミリーや学校の友達、みんな参加だ。 ホアン達は一時間前に会場に行き、AFSの支部長さんたちとミーテイングがある。 私達は11時半に行く事になっている。 ホアンのクラスメートやお友達も沢山来るようなので、サンドイッチやお菓子などを 買って行く事にする。 すこし会場に着くのが遅くなってしまった。 2階のホールが会場なので、急いで上がる。会場に着くとすでに会は始まっていた。 丁度、ラトビアからの留学生アグネッセの関係者が壇上にあがり紹介されていた。 私達も彼女に続いて紹介される。 会場がだだっ広くなんとなくまとまりがつかない様子。 3人がそれぞれ思い出を語ったり、ホアンのクラスメートや友達の砂田君が ギター演奏したりで、場を盛り上げる。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() お別れ会は一時に終了。 ホアンは皆んなでカラオケか何かに行くだろうと、私達はその場で別れる。 取引先に年始のご挨拶に行き、10時過ぎ、夕食を済ませ帰ってみると、ホアンは 当然ながら、まだ帰ってはいなかった。 どうせ、12時近くになるだろう・・・とお風呂を済ませ、テレビを見ていたら やおら、11時過ぎころ電話だ。 「今から帰ります」と言う。「バス未だある?気をつけて帰りなさい」と電話切る。 2〜3分して又電話。「バスもう無い!」と言う。 まったく、最終バスの時間くらい、わかっていそうなものを・・・と腹立たしくなる。 ホアンにいわせれば、「今日は日曜なので、いつもあると思っていたバスが今日は出ない」と 講釈をならべたてる。 『まあ!バスが無いものは仕方ない!』とホアンを迎えに出かける私である。 今日は駅の近くのカラオケに行ったそうである。でもやっぱり”歌わないホアン”だった。 |
| 1月7日(日曜日)『学校休む。クラスメート来る』 軟弱ホアンは昨日の疲れを理由に学校行かない!と言う。 残り少ない日々を大切にすれば良いのに・・・・と悲しくなる。 クラスメートもどれだけホアンが来るのを楽しみにしているかしれないのに・・・。 行かない!となったらテコでも動かないホアンだ。 今日は由也が学校が終わって家に来ると言っていた。 今度の日曜日に計画している”ホアンお別れ会”を由也君に進行してもらている。 その打ち合わせもあるので・・・・。 夕方4時過ぎ、ホアンから電話だ。 「おかさん!皆んな 来た!”」と叫んでいる。 「えぇっ?誰が来た?」と言うと 「由也、平田、なつ来、れいな、堀けん、後で田谷、えりか!」 と叫ぶ。 げーっ!そんなに沢山??と私も叫ぶ。 やれやれ、今日は我が家でパーティかぁ〜・・・・。 由也と代わると 「おばちゃん、来たよ!今晩キムチ鍋にしてー!」と言う。 そう言ってもらった方が、準備し易い。「わかった!」と電話切る。 ほんとにホアンって、得な子である。 今日は会社にパラ仲間、ご近所の松代玲子さんがいっちゃんを連れて来た。 いっちゃんも2歳ですっかり会話がスムースに出来、文章になっている。 パソコンでテレビが見れるというので、主人がアンテナを買って来たので 『おかあさんといっしょ』を見て、一人で踊っている。 さあ、5時になった、私も子供達が待っているので、帰らなくちゃー! 食べ盛りのクラスメートがあんなに沢山来たのでは、お鍋もひとつでは間に合わない。 玲子さんに頼んでもう一個貸してもらうことにした。 一緒に会社を出て、松代家に寄り土鍋を借りる。 帰って見ると、なんと賑やかに音楽がかかり、わいわいがやがや・・・。 ホアンや由也が玄関に出て、荷物を運んでくれる。 なつ来と麗奈が材料を切りそろえ、キムチ鍋の支度をしてくれる。 あらかた準備の整った頃、田谷君とえりかの到着だ。 由也とホアンが近くのバス停に迎えに行き、始めて我が家に来る 二人を案内する。 由也君が会社に電話を掛け主人の帰りを聞いている。 由也君は本当に良く気が付くし、細やかな神経の持ち主だと思う。 「おばちゃん?おじちゃんもう近くまで帰ってるって」と言ってくれる。 思いがけず、今日は子供達のお陰で、こんなに賑やかな夕食となった。 コップにジュース、コーラをつぎ、皆で乾杯をする。 ![]() ![]() みんなお腹を空かせているので、どんどん気持ち良い程食べてくれる。 マロニーが大好きというなつ来ちゃん、シイタケ大好き由也君。 平田君も前に来てくれた時はゆっくり出来なかったのが、今日はみんなと 一緒にキムチ鍋を囲み楽しそう! えりかちゃんはキムチ鍋あまり好きで無かったみたい・・・ごめんね! ホアンは皆さんに圧倒されてか、あまりぱくぱく食べない。でも嬉しそう! 皆さんのお腹もだいぶ落ち着いてきたようだ。 外に出て涼む子もいる、音楽を聴く子、女の子は後片付けを手伝ってくれる。 時間は10時を過ぎている。「そろそろ送って行け」と主人。 由也が外に出て帰らないホアンたちを呼び戻す。 ホアンちは”不良の巣”だ!と言われてはいけないので、皆さんに支度を促す。 ボンゴフレンディに皆さんを乗せ、これから配っていこう。 みんな来てくれてありがとう!またいらっしゃいね! |