少しずつ書くので気長に見てね! 


はじめに
標題をエベレスト・トレッキング紀行としましたが・・・
エベレスト(8848m)とは西欧人が命名した名であり、イギリスのエベレスト遠征隊のメンバーで1953・5・29
ニュージランド人のヒラリーさんが初登頂した世界一高い山なのでエベレストが有名になってしまった。
しかし、本当に第一歩を標したのは同行したネパール人のシェルパ族のテンジンさん。
地元であるネパールには、ちゃんとネパール人が誇りを持って”サガルマータ”と呼んでいる。
チベット側からは「チョモランマ」である。
「チョモランマ」はチベット側から登頂する時よく使われる名前で、中国側の強い意志が感じられる。
ネパールの人々はシャイであまり自己主張しないせいか、「サガルマータ」の名前を耳にした
日本人は少ないと思う。
せめてネパール側から見る時は「サガルマータ」と呼ぼうと思う。
だって「富士山」を外国人に分かりやすいので「マカローニ山」と呼ばれると誰だって腹が立つと思う。
以下文面は「サガルマータ」で通します。
  日 程 表
2000年12月29日(金曜日)
昨日まで仕事をして、昨夜トレッキングの最終パッキングをしたので何だかあわただしくて
忘れ物がありそうだ。
パスポートとお金があれば後は何とかなるだろう・・・でそこそこで切り上げた。
朝7時半に団地の個人タクシーさんに来て貰い新幹線口へ。
少し早かったので駅で和定食を食べる。
8時20分乗車。名古屋空港12:00前に到着。
今回はアルパインツアーサービス株式会社の「エベレスト展望トレッキングとシェルパの里10日間」
ツアーに参加だ。総勢18名で夫婦はYさん夫婦と私達の2組だけだった。
他には公務員・中学校の英語の先生・日頃健脚を近辺の山で鍛えている山仲間のグループや
とにかく山好きの人達等平均年齢50歳前後と言った所だろうか・・・・・・
中国西南航空機のボーイング757、1機(196人乗り)を丸ごとアルパインツアーサービス(株)が
チャーターした。トレッキング旅行会社としては日本一の実力らしい。
30年の歴史もあり、社長以下全社員、山には思い入れの有る会社集団らしい。
定刻PM2:00にはテイクオフ。
天気は良く、右手後方には南アルプスの白い山並みが見えている。
やがて琵琶湖が見え、その向こうに舞鶴港が見える。日本海は雲で見通せない。
中国地方は曇り、所々ひとつの町の広さ位が晴れている。
高度5000m位をフライトしているように思われる。
(パラで見た事のある高度の2〜3倍か?)突然山中に飛行場らしき(長いグラウンド)ものが見えた。
ひょっとすると、新広島空港か?と思っていると、見覚えの有るデルタが見えた。
おおっ!広島だ!!!
神の倉にゴミが浮かんでないかー?と目を凝らしたが何も見えない。
その後関門海峡を過ぎ玄界灘へ。そして雲が厚く何も見えなくなった。
巡航高度10,000m。この高さは殆ど乱気流の影響を受けないのだろう。
少し眠った後、何処らあたりかと目を凝らして下を見たが雲雲々・・・。
中国大陸もずっと雲に覆われていた。



ベルト装着の機内アナウンスがあり重慶空港だ。
翼をみると最大フレアーがかかっているのに、未だ雲霧の中だ。
ビデオを廻して撮っていると突然20m下に滑走路が見えた。即ランディング。
計器飛行とは言え感心するやら、ゾッとするやら・・・である。
4時間半の飛行であった。空港が混雑しているという事で機内で30分待たされる。
現地時間に合わせ日本時間より1時間時計を進める。
現地時間PM7:00前であるが、もう外は真っ暗。
重慶という街は昔からの重工業地帯で、特に火力発電など石灰を燃やし
スモッグは昔の日本の様にすさまじいものがあったらしい。
最近は少し改善されたらしいが、まだまだの様である。(少し鼻腔を射す様な臭いがする)
重慶は広島市と姉妹都市縁組を結んでいて、交流は盛んな様である。
実は私も6〜7ヶ年前、重慶市との友好にちょこっと協力した事がある。
広島市役所の工藝指導所に私の同級生で友人が居る。彼が『重慶の酸性雨がひどいので、
現物の建材(アルミ製品・カラー鉄板など)で暴露試験をするので、材料提供してくれ』というので
試験材料とその製品仕様書を提供した事を思い出した。
重慶市は人口3000万人、中国一の大都市で46万平方キロメートルだそうだ。
三峡下りの出発点になるところで、観光客も多いらしい。
ホテルは32F建て、「万友康年大酒店」で新しくでかいホテルであった。四川料理を食べる。
鍵のかわりにカードを渡されオタオタする。
モタモタしているとボーイがやって来てドアーの開け方を教えてくれる。
入室してすぐにボーイがカード入れにカードを入れる。メインスイッチが入る仕掛けらしい。
出入口の照明だけはついている。ボーイは出ていった。室内を探してもスイッチらしきものが無い。
「有った!有った!」よく見るとエアコンのコントロールパネルだ。ベッドに腰掛け、悩んでいると
枕もとの杭の上に緑の小さなランプが見える。
眼を凝らしてみると、タッチコントロールパネルだ。闇雲に触ってみるが、照明がつかない。
仕方ないので、リュックサックから懐中電灯と眼鏡を出してよく見る。
全ての電気製品のコントロールパネルだった。
中国の重慶まで来てカード式のカギや、コントロールパネル等最新式の方式を教えてもらおうとは!
トホホ・・・先進国住人の私は何人なのだろう!!!・・・。


  「重慶電視台」テレビ局の宣伝   枕もとのタッチパネル